≪地元メディアの反応≫
日本の自動車メーカーの日産自動車株式会社(本社:神奈川、以下:日産)は15日、ブラジルのリオデジャネイロ州レゼンデに、26億ブラジルレアル(約15億米ドル)を投資した生産工場を開設した事を発表した。
今回開設されたレゼンデ新工場は、板金プレスによる部品生産から車両組立までをおこなうと共に、工場の年間の生産能力である車両20万台、エンジン20万基の性能を試験するテストコースなど、自動車生産の全ての工程を完備しているようだ。
現在は約1,500名を雇用しており、今後は総勢2,000名へと増える見込みである。日産は、品質管理のため従業員に対するトレーニングを徹底しており、これまでに従業員300人以上が日本やメキシコ、米国、英国などの日産工場でトレーニングをおこなっている。また、レゼンデ工場の車両品質管理チームは、日本およびメキシコで6カ月間の特別訓練を受けたようだ。そうした従業員の技術研修のために、日産はこれまでに400万ドル(約4億3,200万)以上を投資している。
新工場ではまず、「マーチ」と1.6リッター16Vフレックス燃料エンジンの生産を開始予定としている。その後は日産のVプラットフォーム車両とそのエンジンを生産する予定とのこと。この投資規模は、ブラジルでは最大級の自動車関連投資となるだろう。
また、工場敷地内、および工場敷地に隣接した場所にはサプライヤーのためのインフラを整備し、部品サプライヤーのタチエス、ヨロズ、鬼怒川ゴム、カルソニックカンセイ、三井物産スチール、三桜の計6社がすでに事業を開始しているもよう。
2000年にブラジルでの事業を開始した日産は、近年著しい成長を遂げており、2016年までに市場シェア5%の達成を目指すとのこと。今回の新工場開設は、その取組の一環であると考えられる。
日産のカルロス・ゴーン社長は「ブラジルは、世界第4位の自動車市場であり、日産の中南米の発展にとって重要な役割を果たしている。このレゼンデ工場は、成長目標を達成するために必要不可欠なものだ。私たちのゴールは、ブラジルで2016年までに市場シェア5%を達成し、品質と顧客サービスにおいて日系自動車メーカートップとなることだ。」と述べ、ブラジル国内で日産の車を目にする機会も増えるだろう。
(SOURCE:Automative Business Review「trans byKIKU」)