中国

日本の大手時計メーカー「シチズン」の突然の工場閉鎖で広州市に衝撃


≪地元メディアの反応≫

広東(Guangdong)省の省都広州(Guangzhou)市にある日本の大手時計メーカー「Citizen Holdings Co.,Ltd.」の工場で25日、1,000人以上の労働者が突然職を失ったという。朝、通常通り仕事に就いた労働者が午後になって工場閉鎖と解雇を通告されたそうだ。

 

シチズン中国

 

工場を閉鎖したのはシチズンの中国子会社「西鉄城精密(広州)有限公司」。同社も清算が決まった。工場側は「事前に知らせることが従業員に精神的悪影響を与えて、落ち着いて就業できないような状況になることを避けたかった」と解雇通知のタイミングについて説明している。

 

我が国の「Ministry of Human Resources and Social Security(人力資源社会保障部)」の広州市花都(Huadu)区事務所の担当官は「工場閉鎖と会社清算の報告は受けていた。契約終了の場合は補償金を支給すれば問題ない」と語っている。

 

しかし、当局への事前報告があったにもかかわらず、この解雇劇が我が国の法に反するとの声もある。

 

中国労使関係研究所のWang Songjiang研究員は「雇用契約法によれば、雇用主が従業員20人以上を削減する場合、該当する産業別労働組合、または直接従業員に対して、少なくとも30日前に事情説明する必要があります。さらに、従業員に直ちに影響を及ぼす重要事項にかかわる決定は雇用主が情報公開するかあるいは従業員に直接伝えなければなりません」と説明する。

 

工場側は「法律上の問題はない」としているが、全労働者には1か月分の賃金と補償金の支払いを約束している。金額は各自の勤続期間によって決定されるということである。工場前には突然の解雇にショックを受けた労働者が説明を求めて集まり、口々に解雇への不満、生活の不安を訴えていた(写真)。

 

工場閉鎖と子会社「西鉄城」清算を決定した理由として、西鉄城側は中国国内における人件費の上昇と環境基準による規制強化を挙げ、我が国が製造拠点として不適化していることを示唆している。しかもすでにシチズンは中国の代替工場としてタイ工場の生産ラインを整備していたようだ。

 

解雇通告翌日の事情説明会には警官も動員された。大きな騒ぎになることは避けられたが、シチズンの労働者は悲しい春節を迎えることになってしまった。

 

SOURCEChina.org.cntrans by shimamori 」)

 

現地メディアの反応———————————————————————–

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