≪地元メディアの反応≫
野村証券を中核とする証券金融大手「野村ホールディングス」のシンクタンク「Nomura Institute of Capital Markets Research (NICMR:野村資本市場研究所)」が4月1日、シンガポールに研究拠点を新設して、一部エコノミストチームを新拠点に配置することを発表した。
我が国に派遣されるエコノミストチームは、グループのシンガポール法人「Nomura Singapore、Ltd.(野村シンガポール)」内の新部門として、ASEANを中心とするアジア各国の金融・資本市場に関する情報収集とタイムリーな情報発信を行い、野村グループのアジアビジネスを支援することになる。
NICMRは日本で最大級の民間シンクタンク「Nomura Reserch Institute, Ltd.(NRI:野村総合研究所)」から金融・資本市場、金融機関の制度・構造・動向等に関する調査研究および政策提言を行う活動を引き継いで、2004年4月1日に発足したシンクタンク。
NICMRのToshihiro Iwasaki(岩崎俊博)社長はシンガポール拠点新設の理由について「野村がアジアを基盤としたグローバル金融サービス・グループとしての地位を確固たるものにするためには、アジア諸国の金融・資本市場の制度などの綿密な調査・分析に基づく競争力強化が、増々重要になっています」と説明している。
エコノミストチームを受け入れる野村シンガポールのTakeo Aoki社長も「野村グループにとって重要な市場であるインドや中東に関する調査・分析についても、当地の地理的利便性が活かされるでしょう」と我が国に拠点を置くことの優位性を強調した。
野村資本市場研究所はすでにニューヨーク、ロンドン、北京に駐在員事務所を設置しているが、研究所創立11周年記念日に発表された我が国の新拠点は、成長市場として重要性を増しているASEAN諸国を中心としたアジア地域やイスラム圏をもカバーする最大の海外拠点となりそうだ。
(SOURCE:The Business Times「trans by shimamori 」)