タイ

タイ自動車市場とトヨタとのゆるぎない関係


 ≪地元メディアの反応≫
トヨタ自動車株式会社(以下:トヨタ)は1962年にタイ自動車市場に参入した日本の自動車メーカーであり、いち早くタイに支社を建設した企業の1つである。

インドシナ戦争とベトナム戦争の間、多くの自動車メーカー(特に米国の企業)はタイ市場を諦めたが、トヨタはタイを信頼しタイ国内や地域の環境が悪くともタイを離れることは一度も考えなかったという。
トヨタはタイ最大手のセメント製造企業サイアムセメントグループのように、国内で強い絆を築き、それは現在に至るまで続いている
タイ 海外進出今日までトヨタは生産プロセスを高め、強力なネットワークを維持するための物流、スペアパーツ管理、製品の研究開発、政府との友好な関係など、さまざまな方面からタイでの発展を続け、需要に適応していった。トヨタは他の自動車メーカーよりも確実に存在感を得ていると言える。

トヨタは日々タイ政府や国内の動きに注目し、それを探ることによって効率的かつ迅速に需要の高い、より良い製品を生産することができる。またトヨタは顧客からの強い信頼を得ているため、中古車市場でも高い価格で売り買いされている。このような成功はトヨタの努力のたまものと言えるだろう。

タイにおける拡大検討の際、工場・投資・商品及び輸出市場を含める各方面での可能性を調べ上げ、そしてその結果によりタイを重要拠点の1つと捉え、大規模な投資を実施することになったという。

近年でのトヨタの主要な改革は、タイ・トヨタの社長として佐々木氏が就任した後である。トヨタはさまざまな分野で投資を行い、IMVプロジェクトが開始された。Banffyに第3の工場を建設し、そこを日本と米国に次ぐ生産・輸出の重要拠点と位置づけた。

トヨタは世界で唯一、月50,000台以上の生産量を誇る自動車メーカーだ。米国の生産量は高いが、これらは多くの子会社をまとめての数値である。
この功績によって、2005年にタイの自動車生産は世界3位に押し上げられた。

トヨタは世界的に市場で高成績を得ているが、将来的にタイこそが自動車生産の中心になると確信し、長い間、重要なグローバル地域として捉えてきた。
2010年、トヨタの社長に就任した棚田氏は「トヨタは今後タイ国内だけでなく、ASEAN諸国およびオセアニア市場に対する製品供給に力を注いでゆく。そのための輸出拠点として、タイ・トヨタは製品の生産中心に変わっていく予定である。」と発表した。

また、棚田氏は「2010年も大変好調であり、販売目標を変更し25万台だったところを30万台に引き上げ、かつ輸出売り上げを合わせると2010年の総生産量は60万台を超える結果であった。当初の予定より2年も早く目標を達成した。」と述べた。
現在、ピックアップトラック型自動車「Toyota Hilux Vigo」とスポーツ用多目的車「Fortuner」がそれぞれの市場で好調だという。

トヨタはタイが自動車製造・輸出のグローバル拠点として成長する可能性が高いと考え、早い段階から国内においての基盤を作り上げてきた。この長い間の努力によって強い信頼関係と、現在の市場でのゆるぎない立場を築き上げることができたと言えるだろう。(nationmultimedia)


			
		

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