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楽天がタイでEC事業を推進。「TARAD.com」と資本業務提携


タイ 海外進出
 ≪地元メディアの反応≫
日本最大級のECサービスを提供する楽天株式会社は、他のアジア地域に力を入れている。中でも、楽天スーパーポイント、楽天物流、Kobo、Wuaki.tv、Pinterestなどのサービスで、タイのビジネスマンを支援するサービスに力を入れている。

楽天の代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏によると、楽天はタイにおいて、TV Direct、TR-Requestなどは既に成功を収めているという。

楽天のプラットホームでは40,000以上の店舗が開設され、約1.2億種類の商品が販売されている。会員数は7,000万を突破し、一日当たり100万件以上の注文が行われている。

三木谷浩史氏は、ECが急速に発展するタイの市場には、魅力的なポテンシャルがあると主張している。

タイのECサイトTarad.comの専務取締役Pawoot Pongvitayapanu氏によると、2017年までに、「Tarad.com」 (タラッド・ドット・コム)の「プレミアム・モール」の半数のオンラインショップ(2017年まで4,000~5,000店舗に達する見込み)の売上収益が、100万バーツ(約270万円)に到達するのを目標としている。

Pawoot氏は、「現在、Tarad.comプレミアム・モールに属する1,400店舗の中、既に10店舗以上の売上が100万バーツに達した。」と述べた。

Tarad.comには20万店舗以上のオンラインショップが開設され、これはタイ中小企業総数の約10%に相当する。Tarad.comのプレミアム・モールで取り扱われる商品総数は30万件を超えており、Tarad.comの商品総数はさらに300万件に達している。毎月平均約200万人の消費者がサイト上で商品を購入している。

「私たちの目的としては、ECでどのくらいの訪問者数とトラフィックを獲得できるではなく、どうすれば訪問者を購買者に転換することができるかに力を入れている。私たちはテクノロジーをビジネスモデルと融合させ、教育の提供、人的資源の獲得、役割モデルの構築と協同作業の推進などに取り掛かっている。」と、述べた。

また、今後のTarad.comはモバイル端末とソーシャル・コマースに着目し、より良いショッピング体験を作り出し、より豊富なサービスを提供し、より多い中小企業をASEAN経済共同体(AEC)に招致することも明らかになった。
「当社は、時間と空間の壁を超え、ECサービスをより多く人々に届けるよう努める。ECでタイを変える」とPawoot氏が意気込む。

また、Pawoot氏によると、現時点でのTarad.com総トラフィックの30%は、携帯端末から流入することが分かった。そのうちの40%はタブレットで、60%はスマートフォンからである。Tarad.comの6%の購買は携帯電話で行われた。

「一部の携帯電話で行われた取引金額は30万バーツ(約81万円)に達した。そのため、タイのモバイル・コマースには巨大な可能性があるといえる。」

タイのEC市場は毎年20%~30%のスピードで増長し続けた。今年海外EC事業者の参入は競争を促進し、今年EC市場の成長率を50%まで上げると予想される。

オンラインビジネスをスタートし始めるオフラインのデパート、そして海外競合の参入によって、EC市場の競争はさらに厳しくなるだろう。

Tarad.comはB2B2C型である。過去、Tarad.com大部分の収益は広告にあり、ウェブデベロッパーの立場でサイトを発展してきた。現在は、プロモーションとマーケティングに着目し、店舗売上向上に転向した。

「今回、日本最大級EC事業者との提携によって、当社は単なるECプラットフォームサービスの提供者から、EC取引促進を中心とするサービス提供者に転向した。」とPawoot氏が表明。

タイの約90%のEC取引は銀行振込を通じて行われているのだが、Pawoot氏は、「当社はネット上の購買手順を最適化し、5つのステップから3つのステップに簡素化し、購買者に利便性を与えることによって、購買過程における離脱率を抑える」と述べた。

楽天は現在、北米・ヨーロッパ・アジアという3つの地域に力を入れている。「タイ、マレーシア、インドネシア、台湾は楽天がASEAN経済共同体市場で発展する立脚点である。」とも表明している。(The Nation)


			
		

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