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岡山の食品ベンチャー「バンテック」が台湾のバナナ農家組合と「夢のダイエットでんぷん」共同開発に成功


≪地元メディアの反応≫

台湾本島最南端に位置するPingtung County(屏東県)のバナナ農家組合「Pingtung Yunghsin Fruit and Vegetable Distribution Cooperative(屏東県新園郡青果流通協同組合)」と日本の食品ベンチャー「Vantec Corp.(バンテック)」が、グリーンバナナを原料にして減量に効果がある新たなでんぷんの共同開発に成功し、すでに日本に出荷されていることを55日発表した。

 

台湾 海外進出

 

開発されたでんぷんは胃や小腸で消化されずに大腸に達するため、「奇跡の減量効果」を持つ食品として注目されている。バンテック社のKatsuaki Hayashibara(林原克明)社長によると、開発されたでんぷんは、腸内の有用菌を増殖させるための餌「prebiotics(プレバイオティクス)」となり、腸内環境の改善に役立つという。

 

プレバイオティクスになり得るのは難消化性のオリゴ糖や難消化吸収性の食物繊維で、大腸内で発酵し共生する有用細菌の栄養源となる。他の糖類やほとんどのでんぷん類と違って、バナナでんぷんは体内で完全に分解されずに大腸まで達する食物繊維のような特性を持ち、これが減量や体重コントロールを必要とする人々に大きな助けとなるのだ。

 

バナナでんぷんは組合が201310月に工場を整備、バンテックが技術供与して開発された。全量をバンテックが買取り、「スターチプラス」の商品名で販売している。世界で初めて商品化されたもので、無味無臭、他のでんぷんと同様に料理に利用できる。台湾と日本で開催されたInternational Food Expositions(国際食品エクスポ)でも大きな注目を集めた。

 

工場は昨年5月から稼働し、初年度生産量は10トン。同組合のChiu Yung-feng会長によれば今月後半には台湾市場にも出荷される予定だという。課題は量産体制だ。大量生産で安定供給できれば販売エリアの拡大と業務用販売へ道が開ける。

 

バナナでんぷん生産は長年の問題であるバナナ過剰供給の解決策ともなりそうだ。屏東県のPan Men-an知事も「バナナに新しい利用価値が生まれれば、我が国最大のバナナ生産県である屏東県の農業が飛躍的に発展する契機となる」と、バナナでんぷんの事業化に大きな期待を寄せている。

 

一年を通して収穫できる台湾バナナは過剰生産のため低価格で採算性が悪いという問題を長く抱えてきた。バナナでんぷん生産が軌道に乗り生産量が増えれば、食品メーカーとの大口取引も可能となる。ダイエットや糖尿病予防に関心の高い消費者はもちろん、バナナ農家にとっても明るいニュースだ。

 

SOURCECentral News Agencytrans by shimamori 」)

 


			
		

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