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マレーシア
アサヒグループホールディングスがマレーシアの大手乳製品会社を買収
≪地元メディアの反応≫
アサヒグループホールディングスは、マレーシアの乳製品大手エチカデイリーズを買収すると発表した。エチカの親会社エチカインターナショナルホールディングス(シンガポール)と合意し、買収金額は約240億円となっている。東南アジア地域での事業強化を推進する目的だ。エチカは、コンデンスミルクや牛乳などの乳製品を手がけ、マレーシアの他にベトナム、インドネシアに製造拠点を持ち、東南アジア各国やアフリカにも輸出している。
日本の人口減少は食品や飲料などは人口構造の変化を受けやすい産業の為、日本企業が生き抜くためには海外での事業発展を余儀なくされた。東南アジアは比較的近く、事業拡大は受容とみられている。
日本最大の貿易会社・三菱商事は6月下旬にシンガポールの穀物商社大手、オラム・インターナショナルからオーストラリアで小麦を扱う子会社の株式の80%を約64億円でを取得した。オーストラリアは穀物の中でも、パン、麺類、菓子などの原料となる小麦の一大生産国であり、東南アジア向けでは最大の輸出国としている。東南アジアでは人口増加と経済発展による食生活の西洋化に伴い、小麦需要が増加しており、地理的優位性のある豪州産小麦の重要性は益々高まる見通しだ。また、インドネシア最大の小売業者のアルファグループの一部を買収を行い、全国のアルファの8,000店の店舗でクッキーなどの焼き食品を生産、販売を行っている。
他にも、ジャカルタ近郊に工場を開設した山崎製パンは三菱グローバルサプライチェーンから原料を供給、使用している。三井物産は韓国の第一製糖と共に約33億4,400万円でベトナムに小麦粉工場を2015年3月に開設予定だ。
世界的な食品メーカーのケロッグとネスレは日本の投資家たちの為に、東南アジア諸国連合を構成する10ヵ国への投資を強化し、厳しい競争を行っている。
日本の伊藤忠商事はタイ、ベトナム、中国での食品事業に強いのCPグループとの提携だけでなく、乳製品を生産販売するメグミルク雪印社とインドネシアの企業の下でプロセスチーズの生産を行っている。メグミルク西ジャワ州に新工場での生産を管理し、オーストラリアとニュージーランドからの粉ミルクを購入し、地元の市場でそれを販売している。東南アジアではチーズはまだ高級食品と考えられているが新工場によって、市民がチーズを食べる習慣が定着する日は近い。
アサヒグループをはじめ、多くの日本企業が東南アジアに進出する中で、関係を持った国が日本の力で大きく発展していくのは明確になってきている。
(SOURCE:The Wall Street Journal 「trans by Chinatsu」)