インドネシア

日本の大手化学企業の東レがインドネシアへ5億ドルを投資


 ≪地元メディアの反応≫
東レ株式会社(以下:東レ)は合成繊維・合成樹脂を始めとする化学製品や情報関連素材を取り扱う日本の大手化学企業である。この企業のインドネシアにある子会社は、2020年までにコアビジネスである織物や繊維品を強化し、新規事業の開発のためインドネシアへ5億ドルを投資すると発表した。

同社は資金を配分し、織物と繊維品の2つの事業に半分ずつ割り当てるという。資金の他の部分は、新規事業の開発に使用される予定である。インドネシア ニュースメディア
今年、同社はスパンボンド工場や樹脂加工工場を建設するため、既に1億1000万ドルを投資予定であると発表されている。(スパンボンドとはハイブリッドファイバーのことで、おむつ製品に使われる綿生地として知られている。)

最近、東レグループのPT東レマルチプロセスジャカルタ(TPJ)というスパンボンド工場が完成した。総投資額は3760万ドルに及ぶという。この工場はインドネシアのバンテン州タンゲランにあり、年間生産量は2万トン、2013年4月に運用開始予定である。
樹脂加工工場については現在、準備が進められており今年の11月には完成するであろうと見られる。

インドネシアの子会社であるPT Toray Industriesの会長、榊原定征氏は「プラスチック樹脂産業、包装や水処理用のフィルタ、薬から透析機器に至る医療関連業などの部門はさらに開発の必要がある。」と3月18日の記者会見で述べた。

このような事業計画の元、2500名の新しい従業員を雇用し、2020年にはインドネシアの従業員数が計7500名になるという。

これらの投資によって、インドネシアでの売上高は2020年に2倍になると予想されている。昨年の総売上高は5.5億ドルに達した。したがって2020年までの売上目標は11億ドルを超える。

東レの事業発展について、インドネシアは大切な国の1つである。東レ会長の日覺昭廣氏は「両国の良好関係は我々にとって非常に重要である。インドネシアとの結びつきを深めと積極的に拡張を図っていきたい。」と述べている。
インドネシアは特に過去10年間で労働組合と会社管理体制がよく機能しており、最低賃金の上昇や労働者によるストライキといった問題が少ないといえる。

今年、東レ全グループでの売り上げ目標は1.8兆円である。売上の約65%を紡織繊維や化学プラスチック、約20%を情報技術部品製品や炭素繊維、約15%を生物科学技術企業によって支えられている。

現在のところ、東レで最も大きな売り上げを誇るのは日本であるが今後、インドネシアの売上が2倍となれば更に東レへ貢献を果たし、両国間の関係は深まってゆくであろう。(bisnis.com)


			
		

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