インド

スズキインド、2014-15年度業績を発表。天然ガス自動車の販売台数大幅増でインド市場の覇権を確保


≪地元メディアの反応≫

インド最大の自動車メーカー「Maruti Suzuki India Ltd (MSIL:マルチスズキ・インド)」は2014-15事業年度のCNG(圧縮天然ガス)エンジン搭載車の販売台数は62,996台で、対前年度比23%の大幅増となったことを発表した。

 

インド 海外進出

 

マルチスズキの総販売台数は2013-14年度の1155,041台から1292,415台に11.9%増加した。国内販売台数でも2013-14年度の1053,689台から117702台に11.1%の増加となっており、CNGエンジン搭載車の販売台数の伸びが突出していることが分かる。

 

総販売台数のうちCNG自動車の占める割合も前年度の4.9%から5.4%に増加している。デリーやムンバイなどの自動車用CNG供給体制が整備され、簡単に入手できる大都市ではすでに「Wagon R」「Eecoイーコ)」「Ertigaエルティガ)」の販売台数の半数はCNGエンジン搭載車だという。

 

マルチスズキは2010年、我が国で初めてCNGエンジン搭載車を発売したメーカーで、現在は「Alto」「Alto K-10」「Celerioセレリオ)」「Wagon R」「Eeco」「Ertiga」の6車種を販売している。どれも一つのエンジンでCNGとガソリンを両用できるdual fuel(デュアル・フュエル)モデルだ。

 

圧縮天然ガスはガソリンと比べて非常にクリーンな燃料で、PM10PM2.5もほとんど排出しない。さらにマルチスズキのCNGエンジンには、運転状況に応じてエンジンに噴出されるガスの量を最適に保つ「i-GPI」(Intelligent Gas Port Injectionインテリジェント・ガス・ポート・インジェクション)が採用されており、ガソリン車と同等の走行性能を維持しながら、燃料代を60%低減することができるという。

 

2010年にインド市場に初めてCNGエンジン搭載車を導入した際、デリー、ムンバイの大都市とともに先行発売の場所に選ばれたグジャラート州では天然ガスが産出する上、年間25万台の生産能力を持つスズキの新工場が2017年生産開始を目指して今年建設が始まっている。

 

天然ガス資源が豊富な隣国パキスタンではCNG車が広く普及していて、同社の現地子会社「パックスズキモーター」もCNG車を生産している。我が国でも北西部の国境付近は天然ガスが豊富であり、今後CNG供給体制が整備されればCNG車はさらに普及が加速されるだろう。

 

SOURCEThe Times of Indiatrans by shimamori 」)

 


			
		

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