中国

日本企業が万里の長城に植樹100万本


 ≪地元メディアの反応≫
万里の長城で、最も有名な見学地である八達嶺(はったつれい)長城の周り一面は森林であり、ニレの新芽が出、コノテガシワとチュウカマツは新しい緑が芽吹く……この森林は、1998年から実施された中日共同の植樹活動「万里の長城植樹」の地域であり、現在までに100万本を植えたという。緑化した荒山は460万ヘクタールにも及ぶ。
中国 海外進出大手流通グループ「イオングループ」を統括する日本企業、イオン株式会社(以下:日本イオン)の名誉会長岡田卓也氏は、1995年に八達嶺の植樹案を中日環境フォーラムで提出した。
同年10月に、日本イオンの当時の環境財団理事長であった岡田氏が、北京市の政府へ中日共同ボランティアの大規模な植樹活動を提案し、北京市政府は積極的に採用した。
1996年、日本側から多くの現場調査員を派遣した後、中日両国のボランティア団体を組織し、北京の八達嶺長城の周辺に植樹を行なうことを約束した。現在までで、両国のボランティアは8回の大規模な植樹活動を行い、参加したボランティアは約15,000人、100万本の木を植え、460万ヘクタールの荒山を緑化したという。

2013年9月11日に、日本イオンは新しい植樹活動を展開する予定で、中日両国で800~1,000人のボランティアを応募し、以前植えた木を補植する。

岡田氏は計7回、植樹代表団を率いて活動に参加している。2009年5月16日の植樹活動は延慶の八達嶺北麓の山腹に赴いた。数千人のチームの中で、最も人目を引くのは83歳の日本イオン名誉会長の岡田氏である。その日、彼の息子は日本最大の野党である民主党の指導者となるか否かの選挙を控えていたにも関わらず、岡田氏は東京で息子の選挙運動を応援することよりも、北京で植樹活動を行なうことを選んだ。当日、一通りの植樹を終えた後、岡田氏は緑の生い茂る山を眺め笑顔を見せた。
「木を植えることになった当時、この辺りに木は少なかったが10年後には大分緑が多くなった。これに影響を受け、中国人の緑化意識が大幅に上がり、北京市の空気の質は大幅に改善するであろう。」と岡田氏は述べた。

イオン国際モールの従業員である程さんは「週末になると、イオンの職員は万里の長城に行きたがる。新鮮な空気を呼吸しながら、木を植える。これは希望の種蒔きと言えるだろう。」と植樹活動の魅力を語る。
現在、深刻な大気汚染に悩まされる中国にとって、植樹活動は必要不可欠な活動といえるだろう。成果が見えるまでに時間の掛かる活動ではあるが、中国国民の意識改革を始めとして、必ずや大きな改善に繋がってゆくに違いない。(中国新聞網)


			
		

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