≪地元メディアの反応≫
日本のコニカミノルタは、インクジェットプリンタで中国のアパレルファブリック市場に参入を決めた。中国のアパレル業界でも、短期間に商品入れ替えを行うファストファッションが急増しており、高品質に、かつ多品種・少量で生産したいアパレル業界のニーズもある。また、インクジェット技術が中国の工場を向上させると注目し、コニカミノルタは投資することを決定したようだ。
今年の夏を目途に上海にインクジェットテキスタイルプリンター事業の拠点を設置し、拠点にはアフターサービスの基盤となるスタッフを置く予定となっている。年間30台の販売を目標としているとのことだ。

以前の衣類の印刷処理では印刷版の製造のパターンに応じて「スクリーン印刷」モードで製造していく事が多かった。大量生産に適しているが、多品種を作る為にはすべての印刷の設計変更をする必要があり、変更には1か月掛かってしまう。

しかし、インクジェット印刷法を用いる場合は単に変更したいパターン設計データを再入力するだけで製造が出来る。また、高精細な絵柄を高品質に印刷することが出来るという事も利点である。
コニカミノルタでは、サンプルから小ロット生産をターゲットとした普及モデルや中速生産モデル、その他の関連機器で売上高約609万元(約1億円)を展開していく。
中国では、環境規制の強化に対応して水の使用や排水などにも配慮する必要があり、アナログ捺染での製造が困難になってきている。多くのメーカーは中国や東南アジア以外の途上国へ染色や印刷加工を依頼している。小型のインクジェット印刷方法が環境に負担を掛けない製造方法だという事が知られれば、将来的に縫製工場への印刷からすべての加工に従事し、再び中国や東南アジアへの依頼が増加する可能性が高い。
ヨーロッパやほかの国で人気の高い「ZARA」など、ファストファッションの衣料品メーカーが積極的にインクジェットプリンタの利用を促進しており、世界の関連市場の規模は年間約2,000台に達するだろう。
今後は中国でもインクジェットプリンタの利用が進み、コニカミノルタの機器が活躍することを期待したい。
(SOURCE:中研网「trans by China」)