ベトナム

ヤンマー、ベトナム農業機械市場に本格参入


≪地元メディアの反応≫

日本のヤンマー・グループと金融業や航空会社などを保有するベトナム有数のコングロマリットSovico Holding」社との合弁による農業機械製造会社「ヤンマー・ベトナム」は124日、ホーチミン・シティーで本社オフィスの開所式を行った。

 

ヤンマー・ベトナム社(Yanmar Agricultural Machinery Vietnam Co., Ltd)は、今年8月に認可を受け、資本金500万米ドルで設立された。同社は当面、ヤンマー・グループの農業機械を輸入販売して、操作指導やメインテナンス・サービスを行い、近い将来にはベトナムでの農業機械製造組立に乗り出す予定だ。2015年度売上10億円(約27,400万バーツ)を見込んでおり、2018年度には売上30億円を目標としている。

 

ベトナム 海外進出

 

ヤンマー株式会社の農機事業本部長で常務執行役員の小林直樹氏は「日本でもトップクラスの農業機械をベトナムに紹介するとともに、最高の品質保証、修理・部品提供などの高水準なアフターサービスを提供します。ヤンマーの農業機械は必ずやベトナム農業の機械化を推進し、生産性向上と品質改善に貢献できるでしょう」と自信を見せた。1912年に大阪で創業したヤンマーはコンバイン、トラクター、田植機を含む農業機械分野のトップ企業で、船のエンジン、建設工事用機械、発電機なども製造している。2013年のグループの売上は約650億円に上る。

 

ヤンマー・グループは以前からベトナム進出に熱心な日本企業の一つだ。ベトナム農業の技術革新に貢献することを目的としてヤンマーが資金を提供し、昨年3月にCan Tho大学内に創設された「ヤンマー農業研究所」では、ベトナム全体およびメコンデルタ流域の農業開発に関する農業環境調査を実施し、調査を通じて安全な農業生産のための提言を行った。さらに同研究所は、農業機械の導入による生産性向上や作物の品質保持、農家のニーズや環境に最適な作物なども調査している。

 

縁起の良い紅白の揃いの半纏を着た新会社の幹部と日本・ベトナムの政府関係者、この日のために日本から来たヤンマー・グループ役員らは、樽に入った日本酒で本社オフィスのオープンとベトナム市場本格参入を祝った。

 

ベトナムは世界第二位のコメの輸出国で、労働人口の47%が農業に従事しているが、ラオスやカンボジア以下という生産性の低さが長く深刻な問題となっている。日本のトップメーカーの市場参入が、「2024年までに先進国の仲間入りを果たす」というベトナムの国を挙げた目標実現に不可欠なベトナム農業の生産性向上に繋がり、「生産性の低い農業大国」という汚名を返上できるようになることを期待したい。

 

SOURCEBaoMoiHanoi Timestrans by shimamori


			
		

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