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アメリカ
三井不動産のコントロールでマンハッタンに超高層オフィスビルを建設
≪地元メディアの反応≫
三井不動産アメリカ(Mitsui Fudosan America,Inc.)がほぼ所有する51階建てのオフィスタワー「55 Hudson Yards」の総工費14億ドルに及ぶ建設工事が1月21日起工した。
マンハッタン、ウエストサイドで現在開発中の超高層ビル複合体「Hudson Yards Project」の一部を成すこのビルは、33丁目と11番街の角地に位置し、総延べ床面積は130万スクエアフィート(約12万平方メートル)にもなる。
設計は高層ビルを中心に活躍し、六本木ヒルズ森タワーの設計デザインにも参加したコーン・ペダーセン・フォックス建築事務所が担当している。
「ファーウエスト(Far West)」とも呼ばれるミッドタウンの最西部で、敷地総面積28エーカー(約11万3,000平方メートル)と、民間では史上最大規模となる「ハドソンヤード・プロジェクト」は、敷地内に超高層のオフィスビル、分譲・賃貸住宅ビル、デパートを含む商業施設、ホテル、学校、新たな通りや公園などを建設する、新しい街づくりともいえる複合開発プロジェクトで、ニューヨークに本拠を置く大手ディベロッパー「The Related Companies」とカナダの年金基金投資会社「Oxford Properties Group」が開発を主導している。
三井不動産アメリカは昨年12月にビル所有権のうち持分92.09%を約2億5,900万ドルで当該ビルのディベロッパーである「The Related Companies」から買収したことが年末に明らかになった。持分の残り7.91%は、「The Related Companies」と「Oxford Properties Group」が保有する。通常51%以上の権利を有するパートナーが建築からビルの運営までの全てをコントロールし責任を持つことになるため、今回の取引で三井はほぼビルの所有権を得たに等しい。
竣工は2017年の予定で、すでにニューヨークを本拠とする銀行持株会社「JPMorgan Chase」が本部オフィスとして入居を検討し交渉が始まったが昨年秋に中断したと伝えられている。
三井不動産アメリカはロックフェラー・センター内の54階建てオフィスビル「1251Avenue of Americas」を所有し、現在「55 Hudson Yards」の他にも今年完成予定の42階建て高級賃貸住宅ビル「160 Madison Avenue」をパートナーとして、さらにワシントンDCとサンフランシスコでもオフィスビルを開発中だ。
かつて日本企業がニューヨークの有名ビルを次々と購入した時期を思い起こさせる三井不動産アメリカの勢いだが、日本の親会社は2012年に公表した2017年度までのグループ中長期経営計画では、2017年度までに欧米・アジアに約5,000億円の投資を行うことを表明している。
日本企業が米国史上最大規模の民間不動産開発プロジェクトに参加し、再び市場のキー・プレイヤーとなることになった。
(SOURCE:The Real Deal & NY Daily News「trans by shimamori 」)