ミャンマー

三菱商事、ミャンマーの食品大手に出資で、新興国フードビジネスに本格参入へ


≪地元メディアの反応≫

日本の総合商社「Mitsubishi Corporation(三菱商事)」は331日、我が国最大級の企業グループ「Capital Diamond Star GroupCDSG)」の食品製造販売会社「Lluvia Limited(ルビア)」(写真)に今後3年間で総額2億米ドル(約240億円)を出資し、株式を最大30%取得することで合意したと発表した。

 

ミャンマー 海外進出

 

わが国有数の企業家U Ko Ko Gyi氏が率いるCDSGは、食品・小売・不動産開発などを展開するコングロマリットで、その中核企業であるルビア社は国内シェア1位の製粉事業や「Premier」ブランドのコーヒー、粉乳事業を中心とした業界大手。

 

三菱の経営参加で、今後は事業を原料調達から小売りまで拡大強化し、新規事業にも乗り出すという。ルビア社はアジア地域での事業拡大を積極的に進め、ミャンマーで最初のアジア市場をリードする食品会社に成長することを目指す。

 

ルビア社は食品産業の川上部門である農家・畜産農家への融資、技術支援などに三菱商事の持つ資金とノウハウを活用し、ひいては我が国の食料の輸出依存度軽減に貢献したいとしている。

 

川下部門についても、総合スーパー「Capital Hypermart」やコンビニエンスストア「Grab and Go」などの小売りチェーンも展開しており、最近関心が高まり我が国には課題も多い流通・小売段階での食品の安全性向上にも三菱のフードビジネスにおける豊富な経験を取り入れる意向だ。

 

我が国の食品関連産業は、多くの外国企業の参入と国内企業の成長によって競争が激しくなりつつあり、今後さらに激化することが予想されている。

 

昨年9月、スイスの食品大手「Nestlé(ネスレ)」が2,500万米ドルを初期投資し、ヤンゴン周辺に工場を建設してコーヒー製品の生産を開始する計画を発表した。他にも「Coca-Cola」や「Pepsi」は我が国で事業を拡大、ビール製造会社の「Heineken」と「Carlsberg」が我が国でのビール生産を開始する予定だ。

 

民主化に伴う我が国の様々な分野での規制緩和政策と、経済成長に伴う食品需要の増加によって、農業から小売までの食品産業への外国企業の参画が今後ますます増えるだろう。CDSGは三菱とのパートナーシップを強化し、国内企業としてはいち早くアジア市場を視野に事業拡大を狙っているようだ。

 

SOURCEMyanmar Timestrans by shimamori 」)

 


			
		

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