≪地元メディアの反応≫
日本で有名なドーナツショップ・チェーン「Mister Donut(ミスタードーナツ)」がインドネシアに初上陸、第1号店が5月9日、ジャカルタ市内のショッピングモール「Mall of Indonesia」内にオープンした(写真)。

日本でミスタードーナツを運営する「Duskin Co., Ltd(ダスキン)」は2005年、海外ミスタードーナツ事業のフランチャイズ本部機能を担う「楽清香港有限公司(ダスキン香港)」を日本の総合商社「三井物産」と共同出資で設立、アジア地域を中心とした海外展開を行ってきた。現在では韓国、台湾、中国、タイ、フィリピン、マレーシアに約2,700店舗を展開している。
ダスキン香港は昨年9月、インドネシア最大財閥の一つである「Salim Group(サリムグループ)」のコンビニエンスストア最大手「Indomalco(インドマルコ)」社がインドネシアでのミスタードーナツ事業展開を目的に新規設立した「Ragam(ラガム)」社とフランチャイズ契約を締結し、事業展開の準備を進めてきた。
1号店の店舗面積は142平方メートル。約30種類のドーナツは、7,000~1万5,000ルピア(約64~140円)で販売する。「ラガム」社によるとインドネシア人の嗜好に合わせて商品は50種類程度に広げる予定だ。

今後「ラガム」社では積極的に店舗を増やす意向で、すでにジャカルタの商業施設「Pacific Place(パシフィック・プレース)」と「FX」への出店も決まった。ダスキン香港側も「インドマルコ」社が運営するコンビニエンスストア「Indomaret(インドマレット)」店舗内での出店を含め、2015年末までに約50店、3年で約200店での販売を目指す」としている。
初日はオープン前から100人以上が列をつくり、ミスタードーナツへの期待の高さがうかがえたが、我が国にはすでに美容院チェーンのJohnny Andrean Group(ジョニー・アンドレアン・グループ)が手掛ける「J.CO Donuts & Coffee(ジェイコー・ドーナツ・アンド・コーヒー)」や米国の「Dunkin’Donuts(ダンキンドーナツ)」などが店舗を拡大しており、ミスタードーナツの参入で今後激しい出店競争が予想される。
「ラガム」社はインドネシアでナンバーワンのドーナツショップ・チェーンを目指すと明言しており、ダスキン香港のKen Miyamoto(宮本賢)会長も「日本や他国でも人気のポン・デ・リング(現地商品名:モチド)のような他社にない食感を出す生地の豊富さと種類の多さで差別化を図る」と自信を見せている。
拡大する我が国の外食市場の中でもドーナツ人気は突出している。我が国では後発となったミスタードーナツだが、日本で培ったサービスと商品の品質、種類の多さ、さらには国内約1万店舗を有するコンビニエンスストア「インドマレット」という他社にない強みを活かせば、消費者に浸透し、ライバルの脅威となるのに長い時間はかからないだろう。
(SOURCE:WAHU Times & okezone「trans by shimamori 」)