≪地元メディアの反応≫
日本の巨大広告会社「電通」が3月4日、インドで新しい時代の母親をターゲットにするブランドの母親視線からの商品開発や広告宣伝を支援する「ママラボ」を設立した。
「ママラボ」は電通のシンクタンク「電通総研」内に2008年設立された研究所で、母親の生態を観察・調査して、ママを取り巻く問題を解決し、ママに歓迎されるヒット商品を開発するなどの新ビジネスを実現することを目的としている。昨年6月には中国にも「ママラボ」を設立している。
「電通ママラボ」は、母親、母性、育児に関する考え方・活動をリードする存在になることを目指すとしている。「Dentsu India(電通インド)」のRohit Ohri会長は「母親の持つ多様な側面の理解を通して、母親と母親をターゲットにするブランド商品の間により意義深い関係を築くことができるでしょう」と語る。
21年にわたって世界最大の広告会社グループ「JWT(J. Walter Thompson)」に勤務し、昨年11月電通に移籍したばかりのSwati Bhattacharya氏がママラボを統括することになった。
Bhattacharya氏は「ママラボは、クライアント企業が最も効果的な販売戦略を立てられるよう、市場からママのニーズを引出して企業に提供します」と語り、すでにFast-Moving Consumer Goods(FMCG:日用消費財)業界を中心に多数の企業とママラボのクライアント契約を交わしていることを明らかにした。
今後の活動についてOhri会長は「母親に対するインド人の考え方を変えたいと思っています。固定概念を改め、母親が本当に望んでいることを発見したいのです」と述べた。
電通は最近インドの消費者理解を深めるため、12都市の多様なバックグラウンドを持つ母親の調査を実施している。会長は「私たちの責務はクライアントのブランド企業に対して革新的な商品開発の出発点となるような豊かで多様な情報を提供することです」と語った。
インドは日本の約10倍の人口を持つ新興国だ。人口構成も若年層が多く、従って母親の数も人口比以上に多い。電通が中国に続いて我が国に「ママラボ」を設立したのも当然と言えるだろう。今後ママラボがどんな次世代のママ像を見せてくれるか、興味深いところだ。
(SOURCE:The Economic Times「trans by shimamori 」)