インド

電気機器メーカー大手の「富士電機」、スマートグリッド技術でインドの都市の電力管理に貢献


地元メディアの反応

日本の重電機メーカーで送発電分野に強い「富士電機」は、アーンドラ・プラデーシュ(Andhra Pradesh)州のヴィジャヤワーダ(Vijayawada)市で、スマートグリッド(次世代送電網)技術によるエネルギー管理システムを導入・運用することを発表した。

 

通信・制御機能によって送電調整や停電防止を可能にするスマートグリッドのモニターを設置して市内のエネルギー消費状況を監視し、24時間先のエネルギー需給を予測・調整できるようになる。

 

インド 海外進出

 

昨年11月に日本を訪問したN. Chandrababu Naiduアーンドラ・プラデーシュ州首相が6日、インド訪問中の富士電機担当者と面会し、ヴィジャヤワーダでのスマートグリッド・プロジェクトの試験的運用について報告を受けた。富士電機は現在事業可能性調査(Feasibility Study)を行っており、早急に結果を出すとしている。

 

富士電機はスマートグリッドの技術を導入すれば、地域の範囲を送電網などに応じて限定し、その小規模な電力網内の各建物にセンサーを設置して、エネルギーの消費パターンを把握し需要を予測することで、域内で電力を融通しあって安定供給を維持できるという。

 

Naidu首相は富士電機に対し、スマートメーターを設置して送電ロスを現在の12.9%から6%に低下させることを求めている。エネルギー効率向上と省力化を政府の優先的課題の一つであるとする首相は、たとえば再生エネルギーのような富士電機の持つエネルギー関連技術導入の可能性についても検討するよう求めた。

 

富士電機側は3月にも日本のエネルギー・環境分野の研究開発を主導する独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDONew Energy and Industrial Technology Development Organization)」の調査チームとともに再びアーンドラ・プラデーシュ州を訪問するとしている。

 

IT産業育成の重点都市でもあるヴィジャヤワーダにとって、電力の安定供給は不可欠の条件だが、現実にはメーター改竄による配電ロスや盗電の横行、停電の頻発が日常的問題になっている。

 

首相が富士電機のスマートグリッド技術導入による「都市の電力管理」に期待するのは、我が国の単なるエネルギー問題の解決ではない。

 

SOURCEIANS trans by shimamori 」)


			
		

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