≪地元メディアの反応≫
先日、国有銅張積層板大手メーカー・広東生益科技股份有限公司(生益科技)は取締役会を開催し、日本の化学工業メーカー・新日鉄住金化学株式会社(新日鉄住金化学)と合併会社を設立する件で合意した。合弁会社への総投資額は3,200万人民元(約4億円)で、登録資本金(日本で言う資本金)は1,600万人民元(約2億円)となる。株式保有割合は生益科技が49%、新日鉄住金化学が51%を所有する。
新日鉄住金化学は新日鉄住金グループの所属子会社であり、業務内容は電子IT、通信、化学工業分野に関連し、会社製品は半導体事業から航空宇宙事業まで幅広い。
今年以降、経済不況の影響を受け、生益科技の売上高は伸び悩んでいる。生益科技の決算報告書によると、第三四半期の収入が16.07億人民元(約200億円)に到達し、前年度同期より2.49%増加したが、株主配分する純利益は6,579.28万人民元(約8.25億円)に留まり、34.25%も減少した。とくに主力商品としての銅貼積層板(CCL)市場は低迷し続け、業務にマイナス影響を与えたと言う。
上海に事務所を設けている新日鉄住金化学は宝山鋼鉄股份有限公司、西南高新区(ハイテク産業開発区)などと技術提携や交流があり、銅貼積層板(CCL)製品の生産プロセスの化学技術にも関わっている。業界関係者の分析によると、今回の共同出資による合弁会社の設立は、生益科技の製品技術と売上の向上に繋がるという。
生益科技の日本企業との提携は、新日鉄住金化学が初めてではないようだ。生益科技は松山湖第五期生産ラインを建設した際にも、一部の製造ラインは日本企業によって提供されたそうだ。
(東莞日報)