マレーシア

キノコ生産販売大手のホクト、2014年にマレーシアで生産を開始


≪地元メディアの反応≫
日本のキノコ生産・販売大手のホクト(長野県長野市)は、2014年10月からマレーシアでの生産を開始し、年間売上高2,000万リンギ(約6億2,000万円)を目指すと発表した。この生産開始に先駆けて、日本からの舞茸の輸入量を大幅に拡大させ、販売を本格化させるとのこと。舞茸はここマレーシアではあまりなじみが薄いが、『健康に良いキノコ食』を積極的にアピールして、市場拡大を図る見通しだ。
マレーシア 海外進出
これは子会社ホクト・マレーシアの山本忠夫社長が、今月24日にクアラルンプールで開いた舞茸の紹介イベントの場で語った内容だ。ホクトは、約2年前からマレーシアのイオン系列各店舗などで、日本からの輸入キノコを少量だが販売を開始している。店頭販売などで少しずつマレーシア国内での知名度を上げており、今年度の輸入量は約150トンとなり、昨年度の73トンの約2倍に増える見通しとのことだ。

生産を開始させるマレーシア国内工場は、来年3月に完成予定で試験生産を開始、10月にも初収穫をする段取りという。山本社長によると、キノコはシンガポールをはじめとする周辺国のほか、将来的には中東諸国などへの輸出も計画している。

ホクト・マレーシアによると、マレーシアのキノコ消費量は1人当たり年間約1キロ。市場は年約3万トンで、日本に比べても少ない。ただ、当国内でも健康志向が高まりつつあることから、免疫力の向上や美肌効果など体に良いことをアピールし、市場を拡大したい考えだ。ホクトによると、各販売店舗での試食に加え、来年は日本料理店と共同で子供達を対象とした寿司(スシ)教室を催して、キノコを使ったメニューを扱うなどの取り組みも計画しているそうだ。
マレーシア 海外進出ホクト・マレーシアはマイタケ販売を拡大する方針も示した。同社が日本から輸入するキノコは現在、月15~20トン規模だが、大半はブナシメジとブナピー(ホワイトブナシメジ)が占め、舞茸は1トン程度にとどまる。今後は舞茸を20トン規模に拡大するとともに、取扱店舗も日本の「伊勢丹」を始め、イギリス系の国内の小売大手の店舗に広げる。これにより舞茸の売上高は全体の約20%を占めることになる見通し。
マレーシア 海外進出山本社長によると、舞茸はマレーシア人にはまだなじみがないが、免疫力向上に効果があるとされるビタミンDが多く含まれていることなどをアピールしていく方針だ。舞茸は来年の工場完成後も日本から輸入販売をしていく予定だが、市場の反応次第ではマレーシアでの生産にも乗り出す。

『健康志向』が徐々に高まりつつあるここマレーシアで、ホクトのキノコが、実際にはどれだけ消費者に受け入れられるだろうか。今後の動きに注目したい。(The star online)


			
		

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