インドネシア

三菱自動車、インドネシアに初の自社工場起工。委託生産から脱却し次代の生産開発拠点へ


≪地元メディアの反応≫

日本でシェア7位の自動車メーカー「Mitsubishi Motors Corporation(三菱自動車)」が324日、ジャワ島のWest Java(西ジャワ)州Bekasi(ブカシ)県に建設する新工場の起工式を行った。

 

インドネシア 海外進出

 

これまで三菱自動車は、インドネシアでの現地生産を三菱ふそう、三菱商事、三菱商事のパートナー企業「PT Krama Yudha」の3社による合弁会社「Krama Yudha Ratu Motors」に委託してきたが、新工場建設でインドネシア初の自社生産工場を持つことになった。

 

新工場は、三菱自動車51%、三菱商事40%、「PT Krama Yudha9%の出資比率で今月設立された合弁会社「Mitsubishi Motors Krama Yudha IndonesiaMMKI:ミツビシ・モーターズ・クラマ・ユダ・インドネシア)」が、首都ジャカルタ東部郊外の工業団地GIICGreenland International Industrial Center)内に確保した約30haの敷地に建設される。

 

GIICには日本の自動車メーカー「スズキ」も海外最大の生産工場を建設し、すでに生産を開始している。

 

新工場は、20174月から年間生産能力16万台のペースで操業を開始する予定だ。従来の委託生産車種である小型商用車「COLT(コルト) L300」に加え、現在タイで生産している新型SUV(スポーツ多目的車)PAJERO SPORT(パジェロ スポーツ)」、現在開発中のASEAN戦略車である小型MPV(多目的車)を中心に生産し、生産車の一部はASEAN各国にも輸出するという。

 

三菱自動車は、ASEAN地域を最重要市場と位置付け、欧州とオーストラリア生産から撤退する一方で、海外最大の生産能力を有するタイ工場を建設、本年1月からはフィリピン新工場でも生産を開始している。

 

新型車開発費を含め総額5億米ドル(約600億円)が投じられるインドネシア新工場は、タイに続くアジア戦略の柱として、ASEAN各国のニーズに応じた新型車の開発など事業再編・強化に重要な役割を果たす主要生産拠点とする計画のようだ。

 

年間販売台数約120万台のインドネシア自動車市場は、現在日本メーカーが9割のシェアを占めているが、20年には200万台市場に成長が見込まれ、スズキに次いで今回三菱自動車の新工場建設など、今後日本メーカー間の増産、販売競争激化が予想される。

 

三菱自動車の新工場は新たに3,000人の雇用をもたらすことになるが、雇用だけでなく、日本メーカーのリードで活況を示す自動車市場が、現地調達、技術移転、輸出などの分野でも我が国の経済に貢献することを期待したい。

 

SOURCEJakarta Globetrans by shimamori 」)

 


			
		

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