≪地元メディアの反応≫
日本の鋼板メーカー「東洋鋼鈑株式会社」とトルコの鋼板・鋼管メーカー「トスヤル・ホールディング(Tosyali Holding)」の合弁企業がトルコ南部のオスマニエ(Osmaniye)県工業団地に建設する表面処理鋼板製造工場の起工式が行われた。年間生産能力73万トンの新工場は2017年末に操業開始の予定。
両社は2012年4月、Tosyali Holding51%、東洋鋼鈑49%の出資比率で、トルコ国内での鋼板製造・販売のための合弁企業「トスヤル・トーヨー製鋼(Tosyali Toyo Steel Co.,Inc.)」をイスタンブールに設立した。
市場及び事業性の調査を進め、今後表面処理鋼板の需要増、市場拡大が見込めることから、昨年2月にはトルコ国内で総工費5億米ドルとも言われる表面処理鋼板製造工場の建設を決定して準備を進めてきた。
起工式でトスヤル・ホールディング社のファット・トスヤル(Fuat Tosyali)会長は、新工場の生産能力について「トルコの年間鋼板輸入量約5億米ドルに相当する量の鋼板を賄える上、さらに年間3億ドル分の鋼板輸出も可能になる」と述べた。東洋鋼鈑の隅田博彦社長も新工場は「日本の山口県下松市にある月間生産能力5万トンの工場と同等の生産能力を持つ」と言明している。
トスヤル・ホールディング社の現在の生産能力は年間350万トンだが、トスヤル・トーヨー製鋼の新工場が操業すれば2020年にはグループで1,000万トンに、輸出売上高も5億5,000万米ドルから2023年には15億米ドルに増加すると見込んでいる。雇用の面でも新工場の操業開始から3年間で合計4,000人以上の従業員の新規雇用を予定している。
トスヤル・ホールディング社はトルコの他、モンテネグロ、アルジェリアに工場を持ち、約6,000人を雇用しているが、トスヤル・トーヨー製鋼の新工場は、高付加価値製品の製造技術だけでなく、雇用の面でも大きな利益をもたらすことになった。
(SOURCE:SeeNews「trans by shimamori 」)