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日本の「三菱重工業」など5社連合が、カタール初の地下鉄システム「ドーハメトロ」を建設


≪地元メディアの反応≫

日本最大規模の重工業メーカーである「三菱重工業」をリーダーとする5社連合が220日、カタール鉄道会社(Qatar Railways Company)から、首都ドーハに建設予定の「Doha Metro(ドーハメトロ)」と呼ばれる同国初の地下鉄システムの受注を獲得した。受注額は総額で336,000万ドルに上る見込みで、都市交通システムとしては世界最大規模のプロジェクトだ。

 

カタール 海外進出

 

ドーハメトロは、カタールの首都ドーハを全自動無人運転で走行する総延長約86km32駅の鉄道システムで、うち52kmは地下区間となる。受注した地下鉄システムは、車両225両のほか、信号・通信設備、プラットホームドア、軌道工事、換気設備、車両基地建設などで、完成後の最長20年にわたる保守も含まれる見込みだ。

 

5社連合のメンバーは日本の三菱重工業、三菱商事、日立製作所、近畿車輌の日本企業4社と航空宇宙・軍需産業分野で情報システムサービスを提供しているフランスの「Thales(タレス)」社からなる。

 

このうち、リーダー企業の三菱重工業はプロジェクト管理とシステム統合を手掛けるほか、受配電設備、プラットホームドア、軌道工事、換気設備等の供給を担当する。三菱商事と近畿車輌が車両を、日立製作所はプロジェクト管理の一部と、軌道・電車線等の安全性を検測する総合検測車や一部メンテナンス設備を供給する。Thalesは信号システム、通信・保安システム、総合運行管理センター、自動料金収受システムを供給する。

 

ドーハメトロの完成は201910月の予定だ。完成すれば20144月に開港した新ドーハ国際空港や、旧市街、高層ビルが立ち並ぶ新興のウエストベイ地区、ルセール地区など、市内主要部がくまなく結ばれることになる。

 

ドーハは人口や自動車の急激な増加により交通渋滞が深刻化しており、交通問題、環境問題の負荷を軽減するために公共交通機関の整備が課題だった。これを大きく後押ししたのが、2022年にカタールで開催される「2022 FIFAワールドカップ」で、ドーハメトロはスタジアムとホテルなどの各施設を繋ぐ主要交通機関として、またカタールの先進性を世界に誇示するものとして期待されている

 

これまで地下鉄を持たなかったカタールは「最高水準の地下鉄」を標榜して、高名な建築事務所の設計デザインや地中トンネル掘削工事を始め、数々の多額な関連契約に調印してきたが、三菱重工業を中心とした日本チームの国際的に評価の高い鉄道技術が参加することで、ようやくプロジェクトの安全性に対する信頼感が生まれたと感じた人は多いだろう。

 

SOURCEThe China Posttrans by shimamori 」)

 


			
		

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