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マレーシア
パナソニック、マレーシアでメガソーラー発電所建設か
≪地元メディアの反応≫
パナソニックはマレーシアの「北部回廊経済地域(NCER)」に太陽光発電所を建設することになりそうだ。12月22日、パナソニックと日本の独立行政法人「国際協力機構(JICA)」、マレーシア北部回廊計画局(NCIA)の3者会談(写真)が行われ、来年1月から8か月間の予定で、北部回廊経済地域(NCER)での発電容量50メガワット(MW)級のソーラーファーム開発の実現可能性を探る予備調査を行うことが決定した。
NCERは北部のタイ国境に近いケダ(Kedah)州、ペルリス州、ペナン州、ペラ州の4州の経済発展促進のために指定されたもので、マレーシア北部回廊計画局(NCIA)が事業計画、資本誘致などを統括している。
パナソニックの工場建設案はマレーシアの政府系投資会社「1 Malaysia Development Bhd(1MDB)」がケダ州に建設を計画している国内最大級のメガソーラー・ファームに対応する動きだ。1MDBは、マレーシアの長期的な経済安定成長と対内外国投資の促進を目的として、マレーシア政府の経済変革プログラム(2020年までの先進国入りに向けたロードマップ)を実現する上で重要な役割を担っている。調査でゴーサインが出れば、1MDBが手掛けるソーラーファームで最大規模の発電容量となる。
北部回廊経済地域(NCER)は、太陽光の平均放射エネルギー量がマレーシアで最高レベルにあり、太陽光起電エネルギー・ステーションに最適という地理的環境から、電力開発の戦略的重点地域となっている。8か月間の予備調査はJICAが基金を供出し、技術的パートナーとして参加する日本の「NEWJEC,Inc.」とパナソニックが中心になって実施される。予備調査で開発適合の結果が出れば、JICAは「エコネーション・プロジェクト」と呼ばれている今回の開発計画へ基金供出を検討し、NCER4州の開発に貢献するための官民協同事業計画を募る。
パナソニックは2011年12月、ケダ州にパナソニック・エナジー・マレーシア株式会社を興してマレーシアに太陽電池の新工場を設立し、2012年12月に生産開始、2013年8月には本格稼働をスタートさせている。年間生産能力は300MW。
パナソニック・エコ・ソリューション(Panasonic Eco Solutions Company)は「1965年にマレーシアで事業を開始して以来のご支援に応えるためにエコネーション・プロジェクトが、マレーシアとマレーシア国民に対して新たな貢献となることを望んでいます」と述べている。
マレーシア北部回廊の地の利を生かした発電事業が、長く国内問題となっている南北経済格差改善の決め手となるか、計画の成否が注目されている。
(SOURCE:The New Straits Times「trans by shimamori 」)