「現地メディア」の反応

中国

2015/01/23

農業・建設機械メーカーのクボタ、香港・シンガポールへ日本産米の輸出を本格化

地元メディアの反応

日本の大阪に本社を置く農業・建設機械メーカーの「株式会社クボタ」は119日、日本の全国農業協同組合連合会(JA全農:National Federation of Agricultural Cooperative Associations)と共同で、生産から販売までの一貫した日本産米の輸出事業を本格的に拡大することを発表した。2016事業年度には香港とシンガポール向けに年間1万トンの輸出販売を目指す。

 

【732】クボタ、香港・シンガポールへ日本産米輸出

 

両者の共同事業は、クボタの農業機械の顧客でもある日本の米生産農家・農業事業者の販路を拡大し、国内生産基盤の維持、地域農業振興を図るものだ。

 

クボタはすでに日本産米の輸出を支援する目的で、2011年香港に「Kubota Rice Industry(HK)Co., Ltd. 」、2013年にはシンガポールに「Kubota Rice Industry(Singapore)PTE Ltd.」と、現地で日本産米の輸入精米販売会社を設立し、両地で日本産米を販売している。昨年1月には熊本県知事と「くまモン」がシンガポール入りして熊本県産米をPR(写真)するなど、日本産米の知名度アップに努めている。

 

しかし、昨年の両地への年間輸出実績は新潟県産米と山形県産米、熊本県産米などの総計で890トンにとどまっている。

 

クボタとJA全農との提携合意により、香港とシンガポール向けの輸出量は一気に約11倍に跳ね上がることになる。クボタは扱い量急増に対応するため、香港とシンガポールの子会社に対して精米能力などの機能向上を図る資金として、それぞれに5,000万円から1億円規模の投資を行う。

 

日本産米はアジア各国で人気を集めているが、高価なため、これまで顧客は一部の富裕層や高級レストランに限られていた。JA全農との提携で輸出量が急増すると、現地での購買層拡大が大きな課題となるだろう。

 

高いブランド力を持つ日本米だが、「安全性とおいしさ」をアピールすることで香港とシンガポールの中間層をどれだけ顧客に取り込めるのか、日本の米生産農家も注視していることだろう。

 

SOURCEBangkok Posttrans by shimamori」)

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