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ベトナム
家電量販店大手「ノジマ」がベトナムで家電販売チェーンの最大株主に。急成長中の家電小売市場に本格参入
≪地元メディアの反応≫
日本の家電量販店大手「Nojima Corporation(ノジマ)」は、ハノイ市に本拠を置く家電販売店チェーン「Tran Anh Digital World JSC (TAG:チャンアインデジタルワールド)」(写真)の株式追加取得をハノイ証券取引所に申請した。
6月中に譲渡が実行されれば、ノジマは全株式の20.86%に相当する約370万株を追加取得、2014年1月に取得して以来保有している10.06%、約180万株と合わせると持株比率は30.92%と、チャンアインデジタルワールドの最大株主の座に就くことになる。
もう一方の外国資本株主である「Aureos Southeast Asia Managers Ltd」は保有する全株式約370万株を同時期に売却する申請を出している。同社はモーリシャスに登録しているファンドマネジメント会社。チャンアインデジタルワールドとは2010年以来資本提携関係にあるが、ノジマとの売買取引で完全に手を引くこととなった。
チャンアインデジタルワールドは2002年創業以来、我が国北部地域に家電販売店を15店舗展開し、今年中に国内各地に8~9店舗をオープンする計画だ。
今年第1四半期の税引後利益は約39億ベトナムドン(約179,400米ドル)で対前年同期比11.5%の増加を記録した。今年の目標は78億ベトナムドン(約358,800米ドル)だから、第1四半期だけですでに目標の50%を達成したことになる。
世界第5位の市場調査会社「GfK」によると、我が国の家電総売上高は昨年116兆ベトナムドン(約55億米ドル)に達し、二年連続で前年比20%以上の増加となった。
売上増の主要因は年30%も伸びている携帯電話・スマートフォン分野の成長だという。2014年の家電総売上高の実に43%に相当する50兆ベトナムドン(約23億5,000万米ドル)はこの分野の商品の売上だ。
市場全体の成長に伴い、我が国では最近いくつかの家電小売チェーンが生まれている。3月には不動産大手の「Vingroup」がハノイ市やホーチミン市を含む全国主要都市に展開されているショッピングセンター「Vincom shopping centers」内に家電販売店「VinPro」を開業した。
「Vingroup」はすでに全国で「VinPro」と同様の家電小売店チェーン「VinPro+」を展開しているが、今年中に「VinPro」と「VinPro+」を合わせて全国に25~100店舗オープンさせる意向だ。
ノジマの動きは、我が国の家電小売業界にとって、こうした小売チェーン乱立に次ぐ大きな出来事だ。デジタル家電・携帯電話専門店を展開し、ベトナム市場の成長分野に強いノジマが最大株主となったことで、チャンアインデジタルワールドがさらに店舗数を増やしライバルチェーンとの競争で一歩抜け出すことができるか、注目される。
(SOURCE:tuoi tre news「trans by shimamori 」)