ベトナム

京セラ、ベトナム工場の大幅拡張で人件費高騰の中国からプリンター生産を一部移転へ


≪地元メディアの反応≫

京セラグループのプリンターメーカー「KYOCERA Document Solutions Inc.(京セラドキュメントソリューションズ株式会社)」は今年、ベトナムでの生産拠点であるKYOCERA Document Technology Vietnam Co., Ltd.(京セラドキュメントテクノロジー・ベトナム)」の工場(写真)を大幅拡張し、中国の生産機能の一部移転を計画していることが分かった。

 

ベトナム 海外進出

 

京セラグループは2011年にベトナム北部Hung Yen(フンイエン)省の第2Thang Long(タンロン)工業団地とHai Phong(ハイフォン)市VSIPVietnam Singapore Industrial Park工業団地にそれぞれ20万平方メートルの用地を取得、部品需要に対応するための生産拠点とするため、子会社のベトナム法人3社を設立した。

 

2タンロン工業団地工場では2013年から子会社2社が部品生産を開始したが、VSIP工業団地内に2012年に竣工した工場では、子会社の「京セラドキュメントテクノロジー・ベトナム」が、201210月からプリンター・複写機を生産している。

 

首都ハノイから約100キロの北部最大の港湾都市ハイフォンのVSIP工業団地は、ベトナムとシンガポール両国政府が共同運営する工業団地開発プロジェクト。京セラはVSIPに初めて進出した大型企業である。

 

20134月からはトナー充填ラインの稼働も開始し、広東省東莞市の中国工場に次ぐ第二の大規模生産工場として、中小オフィスや新興国市場向け機器を中心に生産してきた。

 

工場拡張によって京セラベトナム20183月までにプリンター複合機の生産台数を現在の4倍に相当する年間200万台に引き上げる。工場の金型やプラスティック部品を製造する新施設は、遅くとも8月には着工する予定だ。従業員も研究開発部門での200人の新規雇用を含めて、現在の3倍の5,000人に増員される。

 

京セラは現在、年間200万台以上のプリンター複合機を生産しているが、その大半は中国で生産されている。中国での人件費の高騰などの環境変化に伴う今回の工場拡張で、中国生産の相当部分が移転され、我が国は京セラにとって世界最大の生産拠点となることは間違いない。

 

工場拡張によって発生する5,780万米ドル(約70億円)もの投資、3,000人以上の雇用創出という直接的恩恵はもちろん、長期的にも高度技術を要する製品の相当量の輸出が確保されることは、我が国に今後多様な利益をもたらすことになるだろう。

 

SOURCEViet Nam Newstrans by shimamori 」)

 


			
		

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