ベトナム

日本国内生産回帰を図る「ホンダ」が、ベトナム製二輪車の輸出量を10万台に倍増する市場戦略とは?


≪地元メディアの反応≫

日本の巨大オートメーカー「Honda Motor Co.」は、アジア諸国での二輪車市場でシェアトップの地位を得るため、今年のベトナム製二輪車の輸出を倍増する計画であることが明らかになった。

 

ホンダはミャンマー、ラオスなど東南アジア新興国への進出を進める中、今年輸出向け二輪車10万台をベトナムで製造する計画だ。ホンダは現在ベトナム、タイ、インドネシアで二輪車市場のシェアトップの地位を確保しているが、ベトナムの消費者には今後ハイエンド・モデルの需要を喚起していく方針のようだ。

 

ベトナム 海外進出

 

201411月ホンダ・ベトナムはハノイ市から40キロ北のHa Nam(ハナム)省北部に東南アジアで3番目の二輪車製造工場をオープンした。12,000万米ドル(約143億円)を投資した新工場の年間生産能力は50万台で、ベトナムでの総生産能力は200万台に届いたことになる。

 

ホンダはベトナムの二輪車市場でシェア70%、そのほとんどは50ccから110ccまでのスクーターだ。輸出は大半がアジア向けで、ヨーロッパなどにも100cc以上のスクーターを中心に、50ccスクーターは主に日本に輸出されているがその輸出量は昨年で4万台にとどまっている。

 

ホンダ・ベトナムは1月中旬、地元メディアに対し、円安による日本での製造コストの低減を理由にベトナムでの二輪車生産の一部を日本に移転する意向を示した。ホンダの日本での年間二輪車販売台数は約20万台で、半数は50cc以下だ。

 

ホンダはこれまで製造コスト削減のために日本からベトナムでの製造にシフトしてきたが、今はベトナム製二輪車を輸入する方が日本国内製造よりもコスト高になったため、国内製造復活へ方針転換に至ったようだ。

 

一方、ホンダは昨年12月インドネシアで二輪車工場の年間生産能力50万台を拡大し、今年2月には台湾で大型二輪車市場へ参入することを発表、今回我が国での増産体制も決定したが、東南アジア新興国市場では今後、成長する中間層をターゲットに需要の多様化を喚起し、全ての市場でのシェアトップの座を狙って増産を続ける。

 

日本向け二輪車製造からは撤退するものの、それに替わる以上の周辺諸国向け二輪車の増産体制を整えることで、ホンダにとってインドネシアに次いで重要な生産拠点としての我が国の地位は守られそうだ。

 

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