ベトナム

日系銀行、ベトナム銀行へ続々と出資


≪地元メディアの反応≫
―ヨーロッパ人は離れ、日本人がベトナムに参入

サコム銀行の新頭取新任総裁Pham Huu Phu氏はある日本銀行に15%の株式を売却することを発表した。多くの投資者は情報の信憑性を疑い、この声明は市民の注意を引きつける事が目的なのではないかという疑念の声も上がっている。

しかし、当頭取総裁の話は嘘ではないようで、日本の投資者は既にベトナムで動き始める準備を整えている。
日本経済新聞によると、株式会社三菱東京UFJ銀行(以下:東京三菱UFJ)は2013年前期、ベトナム商工商銀行株式20%(650億円、7.26米ドル相当)を購入する計画があるという。
ベトナム商工銀行1株ごとに22,800ドン(約100円)で買収するとし、現在の20,000ドン(約88円)の市場価格より高く購入するという。
ベトナム 海外進出2011年に、株式会社みずほフィナンシャルグループ(以下:みずほ)は、ベトナムの大手銀行でもあるベトナム貿易銀行株式会社(以下:Vietcombank)の新発行株式15%相当(3.476億単位)の株式を5.673億ドル(約510億円)で購入した。この取引でみずほは、Vietcombank戦略パートナー唯一の座を獲得している。この他、2007年には、株式会社三井住友フィナンシャルグループが2.25億ドル(約205億円)で、合衆国輸出入銀行(Eximbank)株式15%を購入している。

このように、ほぼすべてのベトナムの大手銀行が、日本の投資家と次々提携しているが、
一方では、欧州や米国の投資家たちは、ベトナム系銀行の戦略的株主には無関心であるようで、相対する双方の意見をじっくりと聞いてみたいものである。

―なぜ今、ベトナムなのか?

日本の投資者はベトナム、タイ、インドネシアなどを含め、東南アジア諸国に着目している。中国へ過度の依存を避けるため、東南アジアへ投資すると計画しているのであろうが、日本企業による投資を増加させるには、より多くの日系銀行を引きつけて資本提供者としてベトナムに誘致することが必要となるだろう。

ベトナム系銀行への出資株買収を通じて、東京三菱UFJはベトナムで日本企業に、サービスを提供できるようになった。日本経済は既に停滞期に入っており、現在、日系銀行は2兆ドル(約180兆円)以上の余剰資本を持っているという。ベトナムでの展開は日本企業が大手クライアントを獲得するよい機会になるに違いないとにらんでいる。

ロイター社によると、2012年の1年間で、日系企業は合併・買収に838億ドル(約7.54億円)も投入している。しかしながら、ベトナムの銀行システムは、不良債権率の高騰を含め、いくつかの問題に直面しており懸念されている。このことについて、ベトナム政府は2015年末までに、国際基準に合わせ、不良債権率を3~4%までに減らすと宣言しているが、対策有無や、詳細については明確になっていない為、動向が気になるところである。(VIETNAMNET)


			
		

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