タイ

株式売却で業界再編の渦中にあるユニキャリアのタイ法人がアセアン経済共同体発足に向け、対応急ぐ意味は?


≪地元メディアの反応≫

日本の大手フォークリフト・メーカー「UniCarriers Corporation(ユニキャリア)」の製品の輸入販売を担当するタイ法人「UniCarriers Asia Co.,Ltd.(ユニキャリア・アジア)」が今年末のASEAN Economic CommunityAEC:アセアン経済共同体)発足によって見込まれる売上急増への対応を急いでいる。

 

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6億の人口と1.6兆米ドル相当のGDPを持つ巨大な経済圏で、労働力と物資の流れが自由化されるアセアン経済共同体の誕生は、メンバー国の国境を超えた事業拡大気運を刺激します」と語るMasashi Takamatsu(高松雅司)社長は「アセアン経済共同体の成立は、新たな産業地帯の形成を促すことになり、とりわけインドネシア、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーにその動きは顕著にみられるでしょう」と予測する。

 

ユニキャリアの昨年のアセアン域内売上は24億バーツで対前年比15%増だった。今年、ユニキャリア・アジアでは年間売上高が対前年比20%増の30億バーツ(約110億円)程度となることが見込まれているが、うちおよそ50%はアセアンにおける製造業の主要生産拠点である我が国での売上が占めている。

 

国内売上比率が高いユニキャリア・アジアにとって、アセアン経済共同体発足に伴う自由化と関税撤廃に対応し、アセアン諸国への販路拡大と日本や中国などの生産拠点からの輸入量確保が緊急の課題だ。

 

さらに重要なのはインドネシアが自動車メーカーの第二の生産拠点に成長していることで、現在アセアンにおけるフォークリフト市場は、年間販売台数が約38,000台の規模だが、インドネシアや我が国周辺の新興国市場の新需要へのいち早い対応が今後の市場シェアに大きく影響することになる。

 

ユニキャリアは2011年、建設機械大手「Hitachi Construction Machinery Co.,Ltd.(日立建機)」の子会社のフォークリフト・メーカー「TCM CorporationTMC)」と「Nissan Motor Co.,Ltd.(日産自動車)」のグループ会社「Nissan Forklift Co.(日産フォークリフト)」の合併によって設立され2013年に事業統合が完了した。

 

ユニキャリアは現在売上規模で世界第4位のフォークリフト・メーカーで、日本、米国、スウェーデン、スペイン、中国の8か所に製造工場を有している。

 

グループを統括する持株会社「ユニキャリア・ホールディングス」は官民出資の投資ファンド「Innovation Network Corporation of JapanINCJ:産業革新機構)」が53.3%、日立建機が26.7%、日産自動車が20%を保有しているが、今年4月、最大株主の産業革新機構が保有株式売却を決めたことで、日本のフォークリフト業界は一気に再編の動きが活発化した。

 

すでに世界2位のドイツ「Kion Group(キオングループ)」、6位の「Mitsubishi Nichiyu Forklift Co.,Ltd.(ニチユ三菱フォークリフト)」がユニキャリア買収に名乗りを上げている。

 

我が国でのユニキャリア製品の輸入販売代理店「Siam Motors Industries Co.」によると、我が国の昨年のフォークリフト総販売台数はおよそ5,500台程度で、うち約4,700台は日本メーカーの製品だった。国内販売台数は今年5%程度の増加を見込んでいるという。

 

フォークリフトの需要は今後むしろ国外の新興国市場で増加することが予想される。アセアン経済共同体発足を半年後に控えた現在、域内諸国にいち早く販売ルートを確立し共同体でのプレゼンスを高めることは、業界再編の渦中にある日本の親会社にとっても売却先から有利な条件を勝ち取るための鍵となるかもしれない。

 

SOURCEBangkok Posttrans by shimamori 」)


			
		

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