タイ

丸紅らがタイ火力発電所の発電機交換事業を受注。環境汚染軽減に期待高まる


≪地元メディアの反応≫
日本で売上高第3位の総合商社「Marubeni Corp.(丸紅株式会社)」は39日、タイ政府の「EGAT:Electricity Generating Authority of Thailand(タイ発電公社)」からタイ北部のLampang(ランパン)県にある「Mae Moh(マエモ)石炭火力発電所」の総出力量600メガワットに相当する既存発電機4基の新規交換事業を受注した。受注額は10億米ドル(約1,200億円)を超える。

 

タイ 海外進出

 

受注契約はフランスの「Alstom Power Systems SA(アルストム)」社と同社のタイ現地法人「Alstom(Thailand),Ltd.(タイ・アルストム)」との共同プロジェクトとなる。ボイラー・蒸気タービンや発電機等はアルストム側が、補機の調達や土木・据付工事は丸紅が担当し、超々臨界圧技術を用いて環境負荷の小さい発電所を建設する。

 

224日、タイ最高行政裁判所は、EGATに対しMae Moh石炭火力発電所」から流出した大気汚染の被害村民への賠償を命じた下級審判決を支持する決定を下した。

 

最高裁が支持した「Chang Mai行政裁判所」の判決は、生存者、死者を含めた周辺被害村民131人に対し、総額2,500万バーツ(約9,250万円)の支払いを命じている。発電所からの土煙と二酸化硫黄の流出による健康被害に長年苦しんでいた村民にようやく救いの手が差し伸べられることになった。

 

丸紅らが受注した今回の発電機交換事業は、この判決を受けて決められたもので、現在稼働中の発電機10基のうち、老朽化した4基を新規発電機と交換し、有毒物質の排出を抑えることが求められている。

 

このため、新発電機には蒸気の圧力・温度を極力上昇させてエネルギー効率を高め、二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物の排出量を抑える「超々臨界圧技術」が採用された。マエモ発電所がよりクリーンな発電所にグレードアップすることを望む多くの人々が、工事の行方を見守っている。

 

SOURCEBangkok Posttrans by shimamori 」)

 


			
		

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