タイ

日本のあおぞら銀行がカシコン銀行と業務提携、タイ・日本の中小企業間でのM&A を支援


≪地元メディアの反応≫

日本のあおぞら銀行は、バンコクに本店を置き全国に約800店舗を展開するタイ第4位のカシコン銀行(KasikornBank Public Co.,Ltd.)とクロスボーダーM&Aを中心とした業務提携の覚書を締結した。

 

M&A・業務提携アドバイザリー業務を得意としアジア戦略の柱としているあおぞら銀行は、提携を契機に、タイ-日本間のジョイントベンチャーやM&A取引を推進するため、両国の中小企業に業務面・資本面でのビジネスパートナーを紹介する業務を強化する。

 

カシコン銀行は、これによってタイの「ASEAN市場への表玄関」としての地位を確保し、日本からの投資を呼び起こすことを期待している。

 

タイ 海外進出

 

日本企業の間では、現在すでに多くの日本企業が集まるタイを中心にして、ASEAN域内の他国を加えたサプライチェーンを形成する「タイ+1」の動きが広がっているが、タイで事業を展開する日本企業には100%出資による会社設立が好まれている。

 

投資パートナーを探す、あるいは地元マーケットに対する理解の深いタイの企業をM&A取引で入手する志向の企業・投資家はまだ少ない。一方タイの企業経営者は、事業拡大のため、また、より優れたビジネス・ノウハウを獲得するために日本のパートナーを歓迎する傾向にある。

 

日本人商工会議所のデータによると、タイ進出日系企業数は7,000社を超えており、規模別ではそのうちの50%近くが中小企業だ。現在でも中小企業のタイ進出への関心は高く、進出先候補としてタイは常に上位にランキングしている。タイは最低賃金の引き上げにより人件費が上昇しているが、地理的にASEAN地域の中心に位置し、周辺国より基礎インフラが充実しており、当地域の製造拠点となる上での優位性を有している。

 

こうした背景を受け、あおぞら銀行はタイ国内の中小企業に強大なネットワークを有し、タイ進出日本企業にもサービスを提供しているカシコン銀行を提携先に選択した。中小企業を中心に日・タイ企業間の提携を促進し、日系企業のタイおよびASEAN諸国への進出支援を進めるハブとする考えのようだ

 

あおぞら銀行はすでに昨年11月にシンガポールのOCBC BankOversea-Chinese Banking Corporation, Ltd.)と、今年6月にはインドネシアのBank Central Asiaと業務提携を締結しているが、今回の提携で、新たな顧客層を拡大し、ASEAN金融市場、とりわけM&A・業務提携アドバイザリー業務における地歩をさらに押し進めることになるだろう。

 

SOURCEThe Nationtrans by shimamori 」)


			
		

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