シンガポール

三菱商事が世界的な金属取引事業本部をシンガポールに移動


 ≪地元メディアの反応≫
三菱商事は、コスト削減のために、金属取引事業本部業務を海外企業に転移し、シンガポールに世界的な金属取引事業本部を構える方向のようだ。シンガポール ニュースメディア4月から営業を開始し、金属•鉱業権取引、新興市場やアジア需要における本社機能となるそうだ。

三菱商事が海外に主力本社機能を移転し運営を行うことは、初めての試みとなる。移転の理由としては、日本の法人税の実効税率は約40%だが、シンガポールでは17%(条件が合えば5~10%)と大幅に低い。シンガポールの金属部門へは400人いるスタッフの10%はシフトさせるのではとにらんでいる。

三菱商事金属部門は、3月末までの事業年度における三菱商事の純利益の38%(1,720億円)を占めている。世界トップクラスの原料炭輸出国であるBHPビリトン三菱アライアンスは約50%、その他、世界最大の銅鉱山の1つであるアングロ•アメリカン•スールSAは約20%を所有している。

三菱商事にとって国内最大のライバルである三井物産株式会社は、世界での燃料売上高を30%に上げようとするために、シンガポールに約20の原油及び石油製品の機能を移転している。

日本から、大きな産業機能が海外へ流出しており、産業の空洞化に拍車がかかることは、間違いないと思われる。他企業の今後の動向も気になるところである。(BLOOMBERG)


			
		

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