ロシア

日本企業が深刻化するロシアの糖尿病患者をサポート


≪地元メディアの反応≫
モスクワ州ドゥブナ市にある特別経済地域に生産工場を設立した日本企業、アークレイ株式会社(以下:アークレイ)は携帯型の血糖値測定器とその付属品などを生産する予定だ。また、新しい医療機器を開発するための研究開発にも投資を行うという。
同社は、今後5年間でロシア市場のシェアを10%獲得するという目標を掲げている。

アークレイはモスクワから北へ100km、ドゥブナ特別経済地域(Dubna Special Economic Zone = SEZ)のコングレス・センター1階に500㎡の敷地を所有する。この施設は技術開発、血液検査、長期的な尿検査といった分野の研究を行っている。
ロシア 海外進出糖尿病の検査機器製造において世界で最も大きい企業、Roche, Johnson & Johnson, Abbott and Bayer社が既にロシア市場へ参入しているが、アークレイはロシアに生産拠点を設立する外資系企業として2番手、そして研究機関を設立するのは外資系企業として初の試みである。

血糖値測定器の需要が高まる背景にはロシアで糖尿病患者数の増加が年々、深刻化している問題がある。2012年初めの調査ではロシアの糖尿病患者数は350万人であり、その中で第2形糖尿病患者は320万人にも上った。主な理由は、栄養バランスの欠けた食生活・運動不足・タバコ・アルコール・エネルギードリンクの過剰摂取といった悪習慣が原因であると言われている。

アークレイは開発・生産拠点をロシアに設立したことで、より顧客のニーズに対して迅速な対応ができるようになるだろう。現在は、同社が最も得意とする血糖値測定器から開始するが、今後の事業拡大によって更に多くの人々の健康をサポートしてくれるのではないだろうか。(Russia Beyond the Headlines – Asia Pacific)


			
		

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