その他

輸入禁止5県産食品の偽装輸入疑惑が100円ショップ「ダイソー」に飛び火、待たれる台湾政府の輸入解禁の行方は?


≪地元メディアの反応≫

台北の西方に位置するTaoyuan City(桃園市)の検査官が328日、日本のディスカウントチェーン大手「Daiso(ダイソー)」の倉庫で検査を行い、福島の原発事故以降、輸入が禁じられている5県産の食品13,000点以上を発見した。

 

台湾 海外進出

 

台湾政府は2011311日の大震災と原発事故以来、放射能汚染の恐れがあるとして福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産の食品輸入を禁止しているが、最近台湾政府はこの輸入禁止措置の解除を検討していたと言われている。

 

検査官は、ダイソー・ストレージセンター内の商品のうちビスケット、コショウ、コーヒーなど13種の食品が5県から輸入されたことを発見、13,259点、重量にして1,113キログラム相当を封印、さらに3,619点について生産地不明を理由に出荷停止とした。

 

ダイソーは、ほとんどの商品を通常39台湾ドル(1.25米ドル)で販売し、台湾でも広く知られているディスカウントチェーンだ。ダイソーが台北市で設立されているため、処罰は台北市政府のDepartment of Health(衛生局)」が決定するが、3台湾ドル(962米ドル)から300万台湾ドル(96,200米ドル)の罰金が科せられることになる。

 

ダイソーの違反発覚3日前の25日には、Ministry of Health and Welfare(政府衛生福利部)」のChiang Been-huang部長が、スーパーマーケットやデパートで5県産の食品を生産地表示ラベルを貼り替えて販売していた疑いがあることを明らかにしている。食品約300点を販売していた店舗には政府が27日までの売場からの撤去命令を出した。

 

調査は始まったばかりで、日本語の生産地表示ラベルの上に、別の生産地が表記された中国語ラベルが貼られていたことを台湾の輸入業者が知っていたかどうかはまだ断定できないということだ。関わった輸入業者は25日、「問題の食品は誤って輸入してしまった」と説明している。

 

政府衛生福利部内の「Foods and Drugs Administration(食品薬物管理署)」のChiang Yu-mei署長は、「日本からの全輸入食品に生産地が表記された中国語ラベルを入国前に貼るよう義務付けているが、台湾の輸入業者が食品の安全性に関する規則を守っていたかどうか、極めて疑わしい」と輸入業者への不信感を示した

 

事故以来今年の2月までに約66,000点の日本産食品をテストしている「Atomic Energy Council(原子力エネルギー委員会)」のHuang Ching-tung副委員長は330日、国会で「生産地ラベル偽装疑惑のある輸入禁止5県の食品400点以上を検査した結果、全食品で残留放射能を検出しなかった」ことを報告、「日本産の食品に台湾産食品以上の健康リスクがあるとは考えられない」とパニックに陥らないよう呼びかけている。

 

政府衛生福利部のChiang Been-huang部長も、国民の理解が得られぬ限り輸入禁止は解除しないと確約せざるを得なかった。タイミングの悪いラベル偽装疑惑発覚で、検討していたと言われる輸入禁止解除は当面先送りとなりそうだ。

 

SOURCETaiwan Newstrans by shimamori」)


			
		

特集記事

nophoto
nophoto
nophoto