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日本の老舗高級ホテル「オークラ」出現で、カンボジア高級ホテル業界が供給過多を懸念


≪地元メディアの反応≫

トンレサップ川を挟んで首都プノンペン市街区の対岸に位置するChroy Changvar半島の新興開発地域「The Bay」に、高層住宅、商業施設等を建設する総額5億米ドルに及ぶメガ開発プロジェクトの一角として、日本の老舗高級ホテルチェーン「ホテルオークラ」が五つ星クラスの高級ホテルを2019年にオープンすることが発表された。

 

【748】カンボジア-ホテルオークラ

 

開発はシンガポールを本拠に海運・石油・不動産、建設業などを手掛ける企業グループ「TEHO International」の子会社「TEHO Development Cambodia」と地元ディベロッパー「Sok Bun Development」が共同して行う。両社のパートナーシップはTEHO社が権利の49%を、Sok Bun社が51%を保有する。

 

プロジェクトの第一段階が総工費5,000万米ドルの45階建て高級ホテル「Okura Prestige Phnom Penh」の建設だ。続いてホテルに隣接してプノンペンで最も高層のビルとなる53階建ての住宅タワーが建設されることになる。Sok Bun社によれば、建設計画はすでに申請済みで、今年中に着工し、2019年末か2020年初頭に完成予定となっている。

 

プロジェクトの第二段階、第三段階ではショッピングモールや娯楽施設を含む55階建て住宅タワー5棟が順次建設される。

 

日本のホテル運営会社「ホテルオークラ」が運営する五つ星ホテルは、総客室数250室でメインダイニングとして日本食レストランが出店し、宴会場や会議場の他、スパ、屋上バー、屋外プールなどが備えられる。

 

「ホテルオークラ」はカンボジアの高い経済成長率、プノンペン経済特区への進出企業の過半数が日系企業である点、ベトナムのホーチミンとタイのバンコクを結ぶ中間地点に位置する地理的優位性などを挙げ、高級ホテル需要の高まりに自信を示している。

 

しかし、私たちカンボジアの業界関係者には「ホテルオークラ」という強敵の出現を前に高級ホテルの供給過多に対する懸念が出ている。

 

カンボジアホテル協会のLuu Meng会長は高級ホテルの共倒れを懸念している。「カンボジアに五つ星ホテルはあまりありませんが、今のところ高級ホテルの供給は需要を上回っています。ハイシーズンでも客室稼働率70%程度の高級ホテルもあるのです。日本やアメリカからの直行便をもっと増やすなどして高級ホテルの顧客を増やさないと、小さなパイを奪い合うことになるでしょう」

 

プノンペンのダイアモンド・アイランドで2019年開業予定の「Shangri-La International Hotel」の建設にあたっている地元ディベロッパー「Oxley Gem Cambodia」のSear Rithy取締役もこう語る。「開発には賛否両論があります。一つは明らかに成長している市場の潜在可能性に期待する声、もう一つは2008年のバブル崩壊危機の再来を懸念する声です。投資の増大はカンボジア建設業界を成長させてくれますが、投資家は需要について現実的でなければなりません。供給過多は業界に良い結果はもたらしません」

 

SOURCEThe Phnom Penh Posttrans by shimamori 」)

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