インドネシア

インドネシアに三菱電機の新エレベーター工場完成。アジア不動産市場の需要増で来年はタイ、インドにも


≪地元メディアの反応≫

Mitsubishi Electric Corporation(三菱電機)」グループのインドネシア法人「Mitsubishi Jaya Elevator and Escalator(三菱ジャヤ・エレベーター&エスカレーター)」がWest Java(西ジャワ)州のKarawang(カラワン)に200億ルピア(約18,500万円)を投じて建設していたエレベーター、エスカレーターの新工場が完成した。

 

インドネシア 海外進出

 

国内外でのエレベーターやエスカレーターの需要増大に対応したもので、三菱ジャヤ社にとっては二つ目の工場となる。

 

同社のChristian Satrya社長は9日、取材に対し「過去5年間の我が国の不動産市場の成長は著しく、多くの高層オフィスビル、ショッピングモール、高層アパートが建設されました。これらのビルにはエレベーターやその他昇降機がインフラ設備として不可欠です」

 

こうした市場の急成長を受け、第1工場よりも生産能力の高い第2工場の建設を決定したという。昨年10月に着工してこのほど完成した新工場は総面積2,400㎡で、年間生産能力は第1工場を40%上回る560台となる予定。

 

アジア諸国の市場発展を受けた三菱の工場建設の動きは我が国だけにとどまらず、現在タイとインドでも新工場建設計画が進んでいる。ともに来年には操業を開始する予定だ。

 

中国に次いで世界第2位の昇降機市場であるインドでは、エレベーターなど昇降機の販売・据付・保守を行ってきた三菱のインド法人「Mitsubishi Elevator India Pt.Ltd.(三菱エレベーター・インド)」が、インド南部Karnataka(カルナータカ)州のBengaluru(バンガロール)に183,300万インドルピー(約345,000万円)を投じて、年間生産能力5,000台の新工場と高さ41メートルの試験塔を建設する。

 

新工場で国内市場向け中低層ビル用エレベーターの国産化を実現し、製造から保守までの各段階での価格競争力を強化して、2020年度には販売台数5,000台を目指すとしている。

 

タイでは、グローバルマーケット向けのエレベーター製造拠点となっている100%子会社「Mitsubishi Elevator Asia Co.,Ltd(三菱エレベーター・アジア)」がChonburi(チョンブリ)県Amata Nakorn Industrial Estate (アマタ・ナコーン工業団地)内に71,000万バーツ(約22億円)を投じ、総延床面積14,400㎡の工場と高さ59メートルの試験塔を建設する(写真)。新工場稼働後の三菱エレベーター・アジアの年間生産能力は2万台と現行の約1.5倍に増強される。

 

完成した新工場を加えても三菱ジャヤ社の年間生産能力は1,000台にも満たない。年間47,000台もの新規需要があるインドでは国内向け中低層建物用、タイでは海外市場向けでそれぞれ生産能力を増強するが、ASEAN最大の市場規模を持つ我が国でも、早晩さらなる増強が求められることになるだろう。アジア市場の急成長に乗じた三菱の勢いはしばらく止まりそうもない。

 

SOURCEJakarta Globetrans by shimamori


			
		

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