インドネシア

家具の岡村製作所、新会社設立でインドネシアに新たな営業拠点、そのターゲットは?


≪地元メディアの反応≫

デスクチェアや鉄道車両用座席などでも知られる日本の家具メーカー「Okamura Corporation岡村製作所)」は我が国に拠点を築く第一歩として、国内スチール家具メーカー「Chitose Internasional」とオフィス・店舗向け家具販売のための合弁企業「Okamura Chitose Indonesia(オカムラ・チトセ・インドネシア)」を設立する契約を締結した。

 

インドネシア 海外進出

 

新会社は政府の承認を得次第、ジャカルタ市に設立する予定だ。資本金は150億ルピア(13,800万円)で岡村製作所は33%、「Chitose Internasional」が67%を出資する。岡村製作所のMasayuki Nakamura(中村雅行)社長(写真中央)によれば、新会社はハイエンドな家具や店舗陳列設備を販売していくという。

 

27日にジャカルタで行われた契約締結式典で中村社長は「インドネシアは非常に大規模で有望な市場です。新会社でオフィス家具・陳列設備の新たな販売システムを構築したい」と語った。中村社長はさらに次のステップとして我が国で製造工場の建設を目指すと述べたが詳細については説明を避けている。

 

Chitose Internasional社のTimotius J. Paulus副社長は契約締結式典の後「家具産業で世界有数の企業である岡村製作所との連携はChitoseにとって歴史的な節目となる出来事です」と岡村の出資を歓迎した。

 

1945年創業の岡村製作所は、昨年売上高2,114億円(176,000万米ドル)で対前年比8.4%の伸びを示しており、現在アジアでは中国、タイ、シンガポール、香港に関連会社を擁している。

 

一方Chitose Internasional社はジャカルタを中心に国内22か所に拠点を持ち、約900社の代理店網を保有、昨年売上高は2,830億ルピア(約26億円)で20146月にはジャカルタ証券取引所に上場を果たした。

 

今回の合弁会社設立は、岡村製作所の顧客である日本企業の我が国への投資・市場参入が加速している現在、需要を取込む営業拠点確立が急がれる岡村側と、強固な販売網を持ちながらハイエンド製品に弱いChitose Internasional社のニーズが一致した結果の合意と言える。

 

岡村にとってアジア4か国目となる営業拠点は、我が国ではいまだ未成熟なハイエンド市場を主なターゲットとしているようだ。新会社は初年度売上300億ルピア(28,000万円)、5年後には1,000億ルピアを目指すということだが、急速に育ちつつあるハイエンド市場にいち早く参入してオフィス・高級店舗の需要取込みを図れば十分可能な数字だろう。

 

SOURCEThe Jakarta globetrans by shimamori 」)

 


			
		

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