インドネシア

縮小傾向の二輪車市場で、日本メーカーのホンダが一人勝ちか


 ≪地元メディアの反応≫

日本の自動車メーカーであるホンダ自動車会社(以下:ホンダ)の二輪車生産・販売合弁会社、PT Astra Honda Motor(以下:AHM)は、2013年5月17日に西ジャワ州カラワンの工業団地でインドネシア国内4番目となる自動二輪の新工場建設に着工した。

プロジェクトディレクターのDavid Budiono氏は「この新工場には3兆3,000億ルピアを投資し、年間で110万台もの二輪車を生産できるようになるだろう。新工場は2014年の第2四半期に運用を開始する。これにより二輪車の総生産台数は年間530万台に達するだろう。」と発表した。

AHMは現在3つの工場を持つ。ジャカルタに位置するSunter工場やPegangsaan工場の生産量は年間100万台、西ジャワに位置するCikarang工場の生産量は毎年220万台に達する。新工場の建設によって更に二輪車の生産量を向上させる。
インドネシア ニュースメディア
パーム油や石炭、ゴムなどの資源に関して世界最大のインドネシアでは、物価の変動が二輪車生産に大きな影響を及ぼす。
インドネシアの二輪車産業協会(以下:AISI)のデータによると、2011年の二輪車販売台数は約800万台にまで増加したが、2012年の物価急落によって二輪車販売台数も706万台に減少し、大手自動車メーカーも影響を受けた。
更にAISIは中央銀行が公布した借入比率(LTV)に関する新規制の影響で、2013年の二輪車販売台数は11%減の630万台になるとの見通しを示している。ローンで二輪車を購入する際、頭金が10%から25%に引き上げられたためである。

しかし、周囲が販売不振に陥っているにも関わらず、AHMは依然として市場をコントロールし続け57.93%の市場シェアを占めている。2位のYAMAHAは34.38%と、その差を大きく離している。

ホンダのアジア・大洋州本部長である小林浩氏は5月17日のイベントで「インドネシアの人口と国民の購買欲の高さから、インドネシア市場には依然として十分な成長余地がある。」と述べた。
彼は2013年の販売台数を700万台と予想する。
また、小林氏は「インドネシアは世界で3番目に大きな二輪車市場であり、ホンダにとっては世界最大の二輪車市場である。」と付け加えた。

AHMのエンジニアリングディレクターであるDavid Budiono氏は、小林氏の予想した販売台数700万台のうち、430万台をAHMのシェアに出来るだろうと語る。「我々は、この3年間で景気に問題がなければ販売台数1,000万台を突破できると信じている。」と彼は述べた。

インドネシアの二輪車市場が縮小傾向にあるものの、ホンダは依然として高いシェアを誇っている。彼らの強気な発言通りトップシェアを保っていけるのだろうか。今後の動きが注目される。(Jakarta Post)


			
		

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