インド

Tecproは日本の大手企業と提携し、火力発電の最先端に挑む


 ≪地元メディアの反応≫

インドのチェンナイに本部を設けエネルギーシステムの開発研究を行なうTecproは、日本企業の三菱重工メカトロシステムズ株式会社(以下:三菱重工メカトロシステムズ)と契約を結び、火力発電用の塵沈降分離装置(ESP)技術を手に入れる計画だ。

Tecproは、チェンナイのスリ・シティ工業団地にRs25クローを投じて建設した工場で、三菱重工メカトロシステムズの技術を以ってESPの製造を行なう。数か月後には製造が始まるという。
Tecproの代表取締役であるAjay Kumar Bishnoi氏は「その技術提携によって、年間Rs500クローの利益をもたらすだろう。」と述べた。
インド ニュースメディアそもそもインドで行なわれている全ての火力発電プロジェクトにESPは利用されており、装置自体がインドにとって新しいというものではない。
火力で発電をするときに発生する排気ガスから粒子状物質を取り除くためには、この装置が必要だからである。三菱重工メカトロシステムズの技術は、他のものと何が異なるのだろうか。

Tecproの管理マネージャーであるArvind Bishnoi氏は、2点の長所が三菱重工メカトロシステムズの技術にはあると認めた。
まず1つは価格である。殆どのESPはRs50クローがかかるが三菱重工メカトロシステムズは更に安価で、設備のサイズもコンパクトであるという。また2つ目としては、ESPからの排気物のサイズが標準以下であるという点だ。

Tecproは火力発電によって生じる炭や灰の処理システム“balance of plant”プロジェクトを行っている。自動的に土に返るようなシステムは好評で、同社は2012年から2013年の間でRs2,552クローに値する利益を得た。現在も、約Rs4,000クロー分の注文が来ているという。
Tecproが三菱重工メカトロシステムズの技術を選んだ理由として、排気物問題への取り組みを積極的に行なっているという点が大きかったのではないだろうか。

先月、三菱重工メカトロシステムズは発電事業のための排煙脱硫システムを提供すべく、インド大手の電力発電会社のBHELとも技術契約を締結した。

三菱重工メカトロシステムズの高い技術の提供によって、インドの火力発電システムはより発展していくことだろう。また環境へも配慮することで、めざましく成長する産業とのバランスを取りながらインドの発展に貢献してくれるのではないだろうか。(The Hindu)


			
		

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