イギリス

イギリスの悪路にも対応するホンダの自動車開発力


 ≪地元メディアの反応≫

日本の自動車メーカーである本田技研工業株式会社(以下:ホンダ)は、よりイギリスの道路に適した自動車を開発するべく、その国の道路の特徴を再現したテスト走行用のコースを作り上げた。

ホンダは「Exaro」という調査ニュースサイトが明にしたイギリスの”荒れた路面”を、北海道の高須に再現した。この6.8キロの道は非常にリアルで、イギリスの道路標識もあるという。

同社はイギリスの道路が酷く滑らかではないことに気付き、日本でその道路を再現して自動車をテストすることにした。それによって、イギリスの道路に対応できる十分な強さと防音機能を確かめることができる。

また、イギリスの多くのドライバーは、その悪路のせいで高いメンテナンスコストがかかることを不満に思っている。今後ホンダから発売される新しい自動車は、そういったニーズにも応えてくれるのではないだろうか。
イギリス ニュースメディアホンダによれば、日本の道路は非常に良く整備されており、イギリスのような悪い運転条件に出くわすことはないという。そのため、テスト走行の為だけにイギリスの平らではない路面を再現する必要があった。
このテスト走行用コースについて、ホンダの広報担当は「表面が粗く走行音がする、柔らかい素材を使用しており、ひび割れていたり穴が開いていたりする訳ではない。」と述べた。

同社によれば、イギリスの道路が荒れやすいのは、多くの水を吸収しやすく柔らかいアスファルトを使用しているためだと語る。水分によって路面が膨張し、蒸発してひび割れを起こすために穴ができる。この素材の為に、他のヨーロッパの道と比べても自動車の走行音が大きいという。

また、荒れた路面だけではなくイギリスの道路にはもう1つ日本にはない特徴がある。それは環状交差点が多く存在することであり、特にイギリス農村部では小回りが利く制動性能、俊敏な加速能力、また高い機動性が必要となる。

ホンダは、この2点の特徴をテスト走行用コースで再現している。「日本ではそのような状況がないため、テスト走行用コースに再現することでヨーロッパ向け自動車のテストを的確に行なうことができる。また、北海道の寒さはイギリスと似ているため、テスト環境に適している。」とホンダは述べる。

毎年、イギリスの荒れた路面によって死者が生じるほどの自動車事故が起きている。
しかし道路整備のために掛かる費用は年々値上がりしており、1マイルごとに52,600ポンドもの費用が掛かると言われている。これは高速道路や主幹道路を含まない金額であり、イギリスの道路が整備されるのは当分先のことになるだろうと予想されている。

今後、日本の優れた技術と細やかな気配りによって開発された自動車が、消費者のニーズに応え、ひいては交通事故の抑制に繋がると期待したい。(Motortrades Insight)


			
		

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