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日本テクノロジー企業は逆転できるのか?


 ≪地元メディアの反応≫
LAで開かれた家電見本市CES2013に参加して、日本の大手テクノロジー企業はスーパーハイビジョンテレビ、エネルギースクリーン技術、防水スマートフォン、スマートテレビインターフェースに依存しているように感じられた。
イギリス ニュースメディアソニー、パナソニック、シャープが巨額の損失に見舞われた後、2012年にはついに30年ぶりの最低株価を記録している。ソニーだけは利益回帰を見込んでいるが、これとは対照的に、パナソニックは、7,650億円(96億ドル、60億ポンド)の減少で、福島原子力発電所事故時の東京電力と同等の損失レベルになるのでは、と見込まれていた。これは、円高や領土問題により、日本製品に対する中国不買運動と巨額のリストラ費用が嵩んだ事が原因の一つであると考えられる。
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しかし韓国企業のユーロテクノロジー•ジャパンコンサルティング会社のゲルハルト・ファソル氏は主な原因として、サムスングループとLGグループの激しい競争についても言及しており、「彼らは、積極的且つ俊敏、価格競争に優れている。」としている。

シャープ会長、高橋興三氏は、「イノベーション能力」が今後の鍵であると強調している。
例えば同社の半導体「IGZO」を使用したスクリーンは、既存技術に比べ、80%~90%のエネルギーを節約でき、余ったエネルギーは停電等で電源が落ちた後も画像を表示し続けることができるというものだ。シャープは既にこの技術でスマートフォンを製造しており、「使用頻度によっても異なるが、約2日間位は使用可能で、タブレットに関しては、他社より電池使用寿命が3倍程長くなっている。」と、胸をはって発言している。イギリス ニュースメディアその一方、パナソニックは、「厳しい時代」の到来を予感しており、顧客それぞれにとって、便利な機能を加えた製品の提供に力を注いでいる。例として、「ビエラ」スマートテレビの「My Home Screen」機能の追加である。これは、自分の好きなテレビ番組、ウェブページやその他コンテンツを起動させるというものだが、内蔵のカメラで各ユーザを識別して反応する。
「長年にわたり、パナソニックはプラズマ技術において実力はあるものの、その市場が著しく衰退の一途を辿っている。」と、IHSテクノロジーの分析専門家、トム・モロド氏は述べている。

ソニーはしっかりと消費者のニーズにあったものの生産に取り組んでいる。
例として、ブラビアテレビ用に、ソニーのデジタルカメラ部門が開発した写真技術及びそのブラビアテレビ用のビデオエンハンスメント•ソフトウェアを採用する新しいXperia Zのスマートフォンがある。テレビ、ビデオカメラなど、配信サービスが含まれているデバイスは、昨年米国で発売が開始され、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが所有する新しい技術は、今後の進化が期待されている。

シャープ、パナソニック、ソニーは異なる技術を活用し成功を収めている。株式会社ユーロテクノロジー•ジャパンのファソル氏は、各社共、今後は「グローバルビュー」が必要であると述べ、「創造だけでなく、速い決断力、そして管理能力と考え方の多様化が必要とされる。サムソングループは消費者が望んでいるものを造るが、日本の会社は造りたいものを作って、買われることを望んでいる。」と語っている。
韓国テクノロジー企業の勢いの中、日本テクノロジー企業は世界を見据えた柔軟性が今問われている。(BBC News)


			
		

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