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電化製品の輸出が落ち込む日本、高級フルーツを武器に新たな挑戦


 ≪地元メディアの反応≫

ここ最近、日本大手の航空会社ANAは、アジア諸国に向けた高級フルーツなど食品の輸出に力を入れている。
特に日本から多くの食品を輸入しているのが香港である。香港では年々、富裕層が増えており日本の牛肉、オレンジ、サクランボといった高級食品の需要が高まっている。この需要によってANAは貨物便の数を増やし、更にはフライト時間を短縮して翌日配送を可能にした。

日本ではパナソニックやシャープなど電化製品で世界的に知られる企業のここ最近の伸び悩みが輸出に影響を及ぼしており、高級食材によってそれを補う効果を期待しているという。

実際にこの10年間で飛行機を利用した日本の食品の輸出は、ほぼ倍に増加した。最も大きな取引先である香港へは、2012年に200億円分もの輸出があった。
中国 海外進出中国 海外進出しかし何故ANAは、翌日配送を可能にできたのだろうか。その理由は、東京を避けて沖縄にある貨物ターミナルを使用しているからである。ANA貨物事業室長の岡田晃氏は「食品の輸出成長は電化製品の低迷を補う効果がある。日本のフルーツはアジア諸国に大変好評だ。」と語る。彼らは今後、中国大陸へも同様の配送サービスを提供していく考えだ。

東京に本社を置くANAは、2009年に沖縄那覇に貨物ターミナルを設立した。このターミナルの誕生により香港までのフライト時間を2~3時間も短縮することができた。これまでは2~3日ほど掛かっていた配送が1日になったことで、食べ頃のフルーツを的確に消費者へ届けることができるようになった。

Yahoo! Hong Kongでは、愛媛県のオレンジが1.2kg/HK$338(約4,304円)、香川県のぶどうが700g/HK$458(約5,833円)の値段で販売されている。岡田氏は、「九州のマンゴーは1個1万円でも需要がある。」と述べ、日本のフルーツがいかに高いブランド力を持っているかを教えてくれた。

日本が期待する高級フルーツは今後、伸び悩む電化製品に代わり輸出の主力となっていくのだろうか。香港を始め、アジア諸国の需要がいつまで続くかが重要なポイントとなりそうだ。
ANAに課せられた使命は今現在の需要を維持し、更なる成長させていくことであるといえるだろう。(Bloomberg)


			
		

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