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日本のアパレルブランド「ユニクロ」が中国市場で成功し続ける秘訣


 ≪地元メディアの反応≫

近年、中国と日本との関係が芳しくないことから、多くの日本企業が中国市場で苦戦を強いられている。日本企業の製品に対して不買運動が行なわれ売上が伸び悩む中、株式会社ユニクロ(以下:ユニクロ)だけは例外であるという。
中国 海外進出実際、2013年秋にユニクロは上海市の中心部に敷地面積6,600平方メートルを超える新しい旗艦店を設立し、これはユニクロにとって世界で最も大きな支店となる予定だ。

ユニクロの親会社である株式会社ファーストリテイリングは、2012年7~9月に反日意欲と活動が高まった際、売上が急降下するであろうと心配したが、その予想は大きく外れたと述べた。
その理由の中で最も重要なのは、ユニクロの顧客が中~上流階級であるということであった。彼らは特に民族主義と反日意識に縛られない、上昇志向で国際的な思想を持っているからである。

ユニクロが成功しているもう1つの要因は、中国国民がユニクロを日本企業と認識していないからかもしれない。近年、このブランドは世界中で店舗数を拡大しており、人々はH&MやZARAといったグローバル小売ブランドと同じような認識を持っている。
例えば、ユニクロのライバル的存在である良品計画(Ryohin Keikaku)は日本企業というイメージを強く主張していたため、結果として現在の売り上げはユニクロを大きく下回っている。良品計画の店舗はこじんまりとしており、製品やその配置といった部分からも日本的なイメージを感じ取ることができるのに対し、ユニクロの店舗からそういった部分を見つけることは難しい。

この結果から分かることは、もし中国市場で勝ち残っていきたいのであれば、政治経済よりも流行に気をかけ、都会に住む中~上流階級のための製品を販売すれば良い。そして自分の店に国旗を掲げるなんてことは絶対にしない方が良いということである。

偶然にもユニクロはそれに該当し、日本企業の風当たりが厳しい中国でも順調に拡大を続けている。運をも味方につけたユニクロの勢いは、どこまで伸びてゆくのだろうか。(Quartz)


			
		

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